現在、神学校で旧約聖書神学を中心に学んでいる私にとって、今回のZION 2014イスラエルツアーは、恵みあふれる時となりました。学びの中で読んでいる聖書のテキストが、どのような場所で、どのような環境の中で語られたものであるのか、一字一句が生き生きとした言葉として、自分に語り直されたように思います。それは特に、献身者としての召しの再確認であったと思います。
2月後半は、イスラエルでは春の到来の季節。春、他の花に先駆けて咲くアーモンドは、日本のソメイヨシノを思わせるピンクの花をその木にいっぱいにつけていました。
「次のような主のことばが私にあった。『エレミヤ。あなたは何を見ているのか。』そこで私は言った。『アーモンドの枝を見ています。』」
(エレミヤ1章11節)
エレミヤ召命の箇所で、主がエレミヤに見せてくださった幻を、自分も見せていただいたように思われました。
ガリラヤ湖周辺では、静かな、美しい自然に、主の御手の業を見ることができました。宿泊先の湖畔のホテルでは、早朝、紺碧から紫、オレンジへと移り変わる空を、また湖に映る朝日を見ながらデボーションの時を持つことができました。また、湖を望む丘を、からしだね・アネモネなどの花を見ながら散策し、主が整えてくださる美しさに思いを巡らしました。
「しかし、わたしはあなたがたに言います。栄華を窮めたソロモンでさえ、このような花の一つほどにも着飾ってはいませんでした。きょうあっても、あすは炉に投げ込まれる野の草さえ、神はこれほどに装ってくださるのだから、ましてあなたがたに、よくしてくださらないわけがありましょうか。…そういうわけだから、何を食べるか、何を飲むか、何を着るか、などと言って心配するのはやめなさい。…あなたがたの天の父は、それがみなあなたがたに必要であることを知っておられます。だから、神の国とその義とをまず第一に求めなさい。そうすれば、それに加えて、これらのものはすべて与えられます。」
(マタイ6章29-33節)
イスラエルでは、野が青草で覆われ、花が咲くのは、2月後半からの1カ月ほど。その時期以外は、荒涼とした、厳しい自然環境が続くそうです。
「主は私の羊飼い。
私は、乏しいことがありません。
主は私を緑の牧場に伏させ、
いこいの水のほとりに伴われます。
主は私のたましいを生き返らせ、
御名のために、私を義の道に導かれます。」
(詩篇23編1-3節)
主は、いのちの与え主であるのだと、改めて思わされました。
これら数多くの恵みの中で、主が最も自分を取り扱ってくださったのは、ペテロ召命教会でのひと時であったと思います。この教会は、ペテロが召命を受け、また、ヨハネ21章に描かれている、復活後のイエスさまが再びペテロに現れてくださった出来事の舞台。ガリラヤ湖の脇で、とても静かな場所でした。
教会の中には、イエスさまが弟子たちにパンと魚をお与えになったとされるテーブル状の石が置かれ、多くの人が祈りを献げていました。「自分もこの食卓に招かれている」、そして、代々の信仰者たちが大切に守ってきたその教会に、今この時代、自分も信仰者の一人として招かれている。弟子ペテロから続く、イエスさまの恵みへの招きに、感謝の気持ちでいっぱいでした。
教会のすぐ外は、ガリラヤ湖が、静かに、小さな波を立てていました。ほとんど風がない、静かな湖畔。イエスさまが与えてくださる平安に満たされた、静かな思い巡らしの時でした。
BFPのフードバンクで出会った方々・子どもたちとの交流も、素晴らしい時となりました。他にも、荒野や死海周辺、エルサレムでの出来事など、恵みにあふれたツアーでした。このようなツアーを通して、他の参加者も、主にある仲間として与えられたことを感謝しています。イスラエルの地で始まったこの交わりが、これから日本で、世界で、主の豊かな働きの一端となることを期待しています。そして自分もまた、そのような交わりの一人として、日本のために、イスラエルのために、そして世界のために祈り、また仕えることを楽しみにしています。
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