ツアー体験談

鈴木 手以てもて先生 (カンバーランド長老教会 田園教会)

このツアーに参加させていただけて心から感謝しております。聖書の世界を立体的に知ることができ、また現代のイスラエルのことも色々と教えていただけ感謝でした。この旅行を準備しお世話くださいましたBFPの岡田さん、現地ガイドの享子さん、バス運転手のダラールさん、チャプレンの永井先生、そして私たちの旅行費のために大きなご支援をくださいました足長おじさんに、心から感謝いたしております。今回一緒に参加したメンバーの皆さんと共に恵みを分かち合うことができて有意義な旅となりました。数えきれないほど多くの恵みを頂きましたが、特に印象に残ったことをお分かちさせていただきます。

初日、テルアビブ空港に着くと、ガイドの享子さんが「イスラエルへようこそ!そして、お帰りなさい!」と迎えてくださいました。クリスチャンにとってイスラエルは心の故郷と言える場所ということをお話くださったのですが、クリスチャンホームに生まれ、教会付属の幼稚園で育った私にとって、この国は本当に故郷のように感じられました。特にガリラヤ湖は、そのように感じられる場所でした。早朝、湖畔に立って山々を仰ぎながら、静かに打ち寄せる波の音や小鳥たちの声に耳を澄ませていると、ここが、イエスさまが弟子たちと過ごされた場所なのだなあという感動と共に、とても穏やかで懐かしい感じを覚えました。やがて向こう岸の山の後から太陽が昇ると、辺り一面に光があふれ、湖面を渡り鳥たちが列をなして飛んでいきました。命豊かな湖。イエスさまの時代、ここで漁がなされ、人々の命が養われていた光景が目に浮かぶようでした。ペテロ召命教会の立つ所は、復活の主が炭火で魚を焼いて弟子たちを迎え、三度ペテロに「わたしを愛するか」と問われた場所だそうです。弟子たちが再出発することになったその場所に立たせていただき「わたしの羊を飼いなさい。わたしの羊の世話をしなさい」という主がペテロに語られたことば、私が献身する時に与えられたそのみことばを、もう一度新しく受け取り直させていただきました。

イスラエルで驚かされたのは、時間のスケールの大きさです。樹齢3千年のオリーブの木やヘロデが築いた城壁や要塞などが数多く現存していて、普通に触れることのできるイスラエルは、まさに「神にとって千年は一日」ということを感じることのできる場所でした。エルサレムの建物には、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教のさまざまな影響が残され、この町、この国のもつ歴史の深さ・複雑さは一遍に受け止めきれないものがありました。
また、砂漠地帯や地中海地方など各地を巡らせていただき、多様性に富んだこの国の地形や気候というものを実感させていただきました。一年を通じてこの時期だけという、色々な花が咲き草木が生い茂るのを見ることができたのも感謝でした。春の訪れを告げるアーモンドの花や黄色く大地を染めるからし菜、野山に咲くまっ赤なアネモネなど、行く先々で美しい花たちが私たちを迎えてくれました。また各地でオリーブの樹を見かけましたが、このオリーブの樹は、幹から新しい若枝が生え出て、いつまでも生き長らえる生命力を持っているそうです。ノアが箱舟から放った鳩が若葉をくわえて戻ってきた、という出来事には命の再生が表されていたのだと知りました。
またイスラエルでは、オリーブの実を三度搾り機にかけて油を採り、用途に応じて使われるそうです。イエスさまが受難の前夜、ゲッセマネ(油搾りの意)の園で、血のような汗を滴らせ、三度父なる神に祈られましたが、それはオリーブの実が最後の一滴まで搾り取られるような圧迫を受けられていたことを表しているのだということを教えられました。私たちの罪と悲惨のすべてを引き受けてくださり、あがないを成し遂げてくださった主。その御苦しみは、私たちに命と慰めをもたらすためであったと、その深い愛を覚えさせていただきました。

六日目、ホロコースト博物館を見学。ユダヤ人の歩んできた歴史は本当に苦難の連続で、特にキリスト教が確立してからは、キリストを十字架に架けた人々としてスケープゴートにされ、激しい迫害を受けてきたことを知らされました。ユダヤ人であるというだけで六百万もの人命が奪われたホロコースト、残された写真や品々に、人間の罪深さを思い知らされました。ゲットーに閉じ込められ、貨物列車で連行され、収容所のガス室で殺される…まさかこれほどひどいことはされないだろうと思っていたため大勢のユダヤ人たちが犠牲になったそうです。今でも腕に囚人番号の痕を残す収容所生存者がおられるこの国では、多くの方がキリスト教や十字架に拒否感情をもっておられるそうです。そうした中でBFPが架け橋となって帰還したばかりの貧しいユダヤ人たちなどの生活を助け、存在を通してキリストの愛を現していることは大変意義あることだと思いました。人々の平和と祝福のために祈り仕える姿勢は、私たちの被災地での働きにも重なると感じました。そしてどんな逆境や理不尽な出来事の中でも、神との対話を絶やさなかったユダヤ人たちの祈りの姿勢に深く教えられました。

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