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プロジェクトレポート

約束の地に足を踏み入れる

文:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

何の生活保障もない国へ移住することには、不安と心配がつきものです。
それでもイスラエルへ帰還することを決断し、大きな一歩を踏み出したユダヤ人たちを、私たちは神の愛をもって支え続けたいと願っています。

BFPの救出作戦でイスラエルへ帰還した家族 Photo by BFP本部

モアブ人女性ルツは義理の母ナオミと共に、ちょうど大麦の収穫期にイスラエルの地に足を踏み入れました。希望を失い、貧困に苦しむこの二人の女性に、神が備えを示してくださるルツ記の物語が、私は昔から大好きでした。

今日、ルツやナオミのように持ち物も、知り合いも、お金もほとんどない状態でイスラエルに帰ってくる新移民たちが大勢います。どこに住むのか、食事はどうするのか、ヘブライ語はすぐに身に着くのか、学んでいる間の生活はどうなるのか、仕事は見つかるのか、子どもたちは新しい生活になじめるのか…など、さまざまな不安の中、心にともる希望だけを握っての再出発です。どうしたら状況が好転するのか、目の前は困難や疑問だらけです。新しい地に足を踏み入れることは決して容易なことではありません。

しかし、神はルツに対してご計画を持っていました。ダビデ王の曽祖母となり、やがては救い主イエスの先祖となるご計画です。同様に神は、かすかな信仰を抱いてイスラエルへの帰還に踏み出した各移民たちにもご計画を持っておられるのです。

神はルツとナオミを支えるためにボアズを送ってくださいました。同じように、現代の多くの新移民たちに対しても、BFP(ブリッジス・フォー・ピース)と多くのクリスチャン・ボランティアの方たちを神は送っておられます。私たちは日々、新移民の方たちに会い、彼らの話に耳を傾け、質問に答え、彼らの必要を満たしています。将来的には、彼らの中からイスラエルのリーダーとなる人が出てくるかもしれません。幾つかお話をお分かちさせてください。

悲しむ人を助ける

ティバーマン一家はウクライナで裕福な暮らしを送っていました。イゴールさんはセラミック工場で機械工主任として働き、妻のオルガさんは商工会議所で、新製品の輸出事業支援業務をしていました。一人息子のデニス君は高校1年生でした。

2017年2月、デニス君は氷上で転倒し、背中を打ちました。ウクライナで手術を受けましたが、状況は悪化の一途をたどり、2017年3月30日、一家はエルサレムに着くとすぐに、デニス君をハダサ病院へ連れて行きました。さまざまな検査の結果、デニス君はがんと診断され、すぐに治療が始まりました。2018年1月までは順調に治療が進んでいましたが、その後は行き詰まってしまいました。

イゴールさんがBFPのオフィスで面接を受けたのは3月のこと。そのころ医師からはデニス君のがんが肺にまで転移しており、手の施しようがないと告知されていました。状況を説明するイゴールさんの目には涙が浮かび、それを聞く私たちも同様でした。「医師たちは神さまではないから」とつぶやいた言葉が忘れられません。面接の時、私たちは新移民の方々の希望や将来の夢を伺いますが、イゴールさんには聞きませんでした。一家の望みが痛いほど分かるからです。そして祈り始めました。

ティバーマン一家は4月の第2週から食料を受け取る予定でしたが、待っていても彼らはその週、姿を現しませんでした。翌週月曜になり、オルガさんから電話がありました。4月1日にデニス君が亡くなり、シバ(ユダヤ教における近親者の死後7日間の喪)が明けたばかりだと状況を説明してくれました。

私たちは掛ける言葉が見つかりませんでした。それでも彼らが訪れるといつも抱き締め、共に涙を流し、時にはロシア語が話せるスタッフが彼らの話や必要に耳を傾けていました。

イゴールさんとオルガさんは今もBFPからの支援を毎月受けています。私たちは食料やバスの定期券、また個人的な支援を行い、彼らの現実的な必要が満たされるよう助けています。また質問に答え、新しい地で必要な事務手続きなども支援します。さらに、彼らが悲しむ時は抱き締め、共に涙を流し、話を聞きたいと願っています。

成功を見据えて

里親プログラムのもう一つの特色は、学生移民たちが学業に専念できるように支援することです。大抵の場合、彼らは奨学金を受けていて学費の援助は受けられますが、生活費まではカバーできません。そこで現在52人の学生が里親プログラムの支援を受けています。ヨセフ君はそのうちの一人です。

「私の名前はヨセフ・ゴールドスタインです。21歳の時に帰還し、イスラエル軍の特殊部隊で3年間仕えました。皆さんからの寛大かつ寛容なご支援がなければ、除隊後に今現在のような成功はあり得なかったと思います。そして、このままイスラエルに住んで勉強を続け、『帰還したあらゆる階層の人たちが安全に暮らせ、国民の福祉改善に役立つ学位を取る』という次の目標を達成するなど、とても考えられなかったと思います。

全くの他人になぜここまで親切にしてくださるのかは分かりませんが、まるで神さまが助けを送ってくださっているかのようです。皆さんのことは決して忘れません。一日中勉強し、一晩中働いて帰宅しても、冷蔵庫には食料があると思うと安心し、つい笑顔になり、心が温かく感じます。

心の底から感謝を申し上げます。皆さんのご多幸と世界平和を祈りつつ」

愛をもって手を差し伸べる

新移民の方々にお贈りする食料

BFPは、これからも新移民に手を差し伸べ続けます。「救出作戦」でイスラエルへの帰還を支援し、毛布、台所用品、学用品や聖書の入った「ウェルカムギフト」で祝福します。また、イスラエルでの生活になじみ、ヘブライ語を習得し、職を得るまで、食料やバスの交通費など生活面での支援を1年間続けます。時に、イゴールさんとオルガさんのように特別な励ましと祈りを必要とする人たちもいれば、ヨセフ君のように学位が取れるまで数年間支援が必要な人たちもいます。

神が帰還させてくださる多くの新移民の方々に愛をもって手を差し伸べられるよう、年間を通して月々のご支援をしていただける、より多くの里親さんが必要です。里親プログラムをご支援いただける方には、里子さんの写真とプロフィールを送付させていただきます。年間を通しての継続支援が難しい場合は、特別な必要を満たすための単発の献金でも感謝です。

ルツ記2章12節でボアズはルツに次のように語りました。「主があなたのしたことに報いてくださるように。また、あなたがその翼の下に避け所を求めて来たイスラエルの神、主から、豊かな報いがあるように」。神は、皆様に対しても、また神の召命に従ってイスラエルに帰還し、支援を受けられる方たちにも、ご計画を持っておられるのです。

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