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被災地巡回レポート

『3.11 いわて教会ネットワーク』 近藤 愛哉先生 (岩手県 盛岡市)

TEXT:入路 久美子

岩手県の被災教会と地域を支援するネットワーク『3.11 いわて教会ネットワーク』は支援活動の窓口となり、さまざまな支援活動を展開しておられます。コーディネーターの近藤愛哉先生(盛岡聖書バプテスト教会)を訪問しました。

広範囲にわたる支援の必要性

近藤愛哉先生

近藤先生が拠点を置く盛岡市から、山田町、大槌町、釜石市、大船渡市、陸前高田市など、被害が大きかった沿岸部まで100キロ。約3時間のドライブとなります。岩手県は奥まっているということもあり、援助の手が不足気味の中、北海道、長野県、また海外からのチームが継続的な支援をしてくださっています。岩手県の沿岸地区には、8軒の教会が最前線の拠点として活躍しています。あまりにも範囲が広く必要も膨大な中、いかにボランティアをうまく派遣できるか、物資を効率よく届けることができるか、災害という緊急現場なだけにコーディネート力が必要とされています。「幸いすばらしいチームが与えられ、必要な物資や財政もその都度与えられ続けている。決して余裕があるわけではないが、神さまは、必要のすべてをご存知であると確信し感謝する日々です。」と近藤先生。新たに宮古市で2箇所の拠点が与えられ、専属のスタッフも与えられて体制が整いつつあります。しかし必要は果てしなく広がっています。BFPでお預かりした義援金はこの体制作りの一部としてお届けいたしました。

前に向かう人々と共に

震災直後、宮古市内にある旅館へ「泥出し」に行きましたが、そこは実は予定に入っていなかった場所だと後で分かったそうです。しかし先生方の働きに感動したこの旅館のご主人が「ボランティアさんのために使ってください」と申し出て、2カ月間ボランティアの宿泊所を提供してくださいました。神さまの備えでした。現在は旅館として再開することになり、2カ月間のお礼の気持ちで復旧工事前の準備を手伝い別れを惜しみました。少しずつ前に向かっている被災者と共に歩んでおられる姿が垣間見られるお証しでした。

また、将来に向けて欠かせない支援の一つに、子どもへのケアがあります。とにかく子どもたちと徹底的に遊ぶ。がむしゃらに遊ぶ。称して「子ども遊び隊」を派遣しておられます。宮古小学校においては約20人の子どもに対して、時には20人のチームで行くそうです。「子どもが子どもでいられるように。」 今の大変な状況に、子どもながら気を遣うがために、甘えることや無理を言えなくなっている子どもたち。一人の大人を独占したり、高学年にもかかわらずおんぶを求めたりする光景が広がり、まさに子どもらしくなれる空間を提供しています。ある日、アメリカ人宣教師チームが、ハンバーガーやホットドッグを振る舞ってくれました。子どもたちは笑顔全開です。2カ月間半以上も交流のある子どもたちは、チームが行くと、「キリストが来た〜!」と叫ぶそうです。語らずともイエスさまの愛が確実に伝わっていることを実感する、素晴らしいお証しでした。

次世代に向けて

「3・11いわて教会ネットワーク」の発起人である4人の先生方は皆さん30代、40代という若いパワーの集まりです。そしてこの復興支援を40年から50年のスパンで見ておられ、ますます積極的に支援の場所を探し求め、そのニーズに応えようとしておられます。炊き出し、物資支援などの継続に加え、新たに学童保育の子どもたちへのケアも増やしておられます。すべての愛の働きが祝福されるようにお祈りしましょう。近藤先生からのメッセージです。「いまだかつてない祈りが被災地に捧げられている。祈る者、仕える者、一人ひとりの献身が積み重ねられ現在に至っている。すべての働きが福音宣教に集約されていくことを願ってやまない。ぜひ、祈り続けていただきたい。」次のような祈りの課題があります。

  • それぞれの地域での交流が深まり、救いへと導かれるように。
  • 教会が存在しない地域に、支援する核となる教会が生み出されるように。
  • 物資、財政、人材のすべての必要が満たされるように。
  • 実際的に携わっている教会と牧師先生家族が守られるように。

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