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プロジェクトレポート

食料配布 ~十分すぎるほどに満たされているこの時代にあって~

TEXT:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

「あなたは弱っている者のとりで、貧しい者の悩みのときのとりで、あらしのときの避け所、暑さを避ける陰となられたからです。横暴な者たちの息は、壁に吹きつけるあらしのようだからです。(イザヤ25:4)

私たちは、おなかがすくと台所に行き、冷蔵庫や戸棚を開けます。あるいはコンビニや近所の商店に行きます。すると、そこには必要以上の食べ物があります。私たちの多くは、食料が有り余っている恵まれた環境に住んでいます。断食祈祷のとき以外、飢えという感覚を経験することはありません。私たちは食べ物が無いと知ったときの、暗澹(あんたん)とした思いを味わうことはありません。また、おなかをすかせながら就寝するということもありません。食べ物が満ちあふれているからです。しかし、恵まれない人々は大勢います。聖書を読みながら、神が困窮している者をいかに思いやってくださっているかを知ると、心が打たれます。

「主は仰せられる。『悩む人が踏みにじられ、貧しい人が嘆くから、今、わたしは立ち上がる。わたしは彼を、その求める救いに入れよう。』」(詩篇12:5)

「この悩む者が呼ばわったとき、主は聞かれた。こうして、主はすべての苦しみから彼を救われた。」(詩篇34:6)

「これは、彼が、助けを叫び求める貧しい者や、助ける人のない悩む者を救い出すからです。彼は、弱っている者や貧しい者をあわれみ、貧しいものたちのいのちを救います。」(詩篇72:12~13)

私たちの耳には彼らの叫びが聞こえず、彼らの窮状が見えないかもしれません、しかし、神は聞かれ、見ておられます。神は、私たちの心が彼らの必要に向けられ、彼らを思いやるように導いておられます。

彼らを悩ましている飢えから逃れるために、イスラエルの多くの人々がBFP(ブリッジス・フォー・ピース)のフードバンクにやって来ます。私たちは、世界中のクリスチャンのご支援によって、十分に食べ物がない2万7千人のイスラエル人と一部のアラブ人に毎月食料を提供しています。ユダヤ人を離散の地から招き、地の四隅から彼らを連れ戻しておられる方、イスラエルの神は、窮乏する彼らを哀れみ、彼らの避け所となっておられます。神はイスラエルの困っている人々にご自分の手を差し伸べ、十分な食料のない人々に、愛と哀れみを示しておられます。

BFPからの食料で生活をしている学生

「皆様の支援は私にとって、本当にタイムリーな助けでした。BFPから受けている食料だけで、一年間生活できたのです。皆様の助けがなかったら、何を食べ、どのように生きていけばよいか分かりませんでした。」エリナはエルサレムにあるハダサ大学の学生です。アゼルバイジャン出身の移民で、イスラエルでの家族は、ホロコーストを生き延びた76歳の祖父のヨセフだけです。彼は孫娘がイスラエルに移住したのをとても喜んでいます。彼女の結婚式に出ることがヨセフの夢です。しかし、まずエリナは大学でもう2年勉強をしなければなりません。私たちは彼女が大学在学中、支援を続けることを決めています。

多くの移民の学生が、BFPを通してクリスチャンから食料を得ています。そして、それによって無事学校を卒業し、イスラエルで職を得て自立した生活を築いています。彼らの多くが一番辛い時期を皆様のご支援で乗り越え、イスラエルに貢献する人となっているのです。

全てにおける神の御手

あるユダヤ人の古い友人から手紙が届きました。この人も私たちのように困っている人々を助けたいという熱い思いを持って活動しています。

「私は1999年、エルサレムのニカノアという地域の支援センターで責任者として働いていました。このセンターでは、経済的に苦しい家族や若者の世話をしていました。その年、私の所を訪れた多くの家族はロシュ・ハシャナー(新年祭)用の食料を求めていました。私は無力で、この家族のためにどこから食料を得ればよいのか、また誰に頼ればよいのか分かりませんでした。私にできることは、ただひたすら神に対する信仰を強く持ちながら、祈り続けることだけでした。

そのようなとき、BFPのフードバンクにたどり着いたのです。それはイスラエルを愛するクリスチャンの団体でした。神の御手が私たちを導いてくださったことは決して偶然ではありません。BFPのスタッフは私を温かく迎え、全ての家族に食料の詰まった袋を贈ってくれました。祭りの日、50組の家族が大いなる喜びに包まれました。1999年のその日以来、BFPはエイラットという町の48家族、イスラエル北部の152家族に食料を提供しています。

BFPフードバンク、
ボランティアの石本良恵さんとリチャード

毎月、食料の入ったかごを受けている家族は、その食料がどんなに彼らとその子どもたちにとって助けとなっているかを話してくれました。彼らを支援してくれるあなた方のような団体があることをとても喜んでいます。心からお礼を申し上げます。」

BFPの働きの特徴は、このように一度関係を持った団体とは継続して友情を持ち続けるということです。これは湾岸戦争やテロが頻発したときにも、決して切れることがありませんでした。戦争の時には彼らと同じように防空壕に逃げ込みました。町中の交差点やバス、レストランやスーパーマーケットがターゲットとなりテロが頻発したときには、恐怖を共にしました。しかし、これらの時間の積み重ねが、「信頼」という強い絆を生み出しました。

ガザ地区から飛来する爆弾を避けるための防空壕(2009年)

BFPはまた、シングルマザーで糖尿病を患っているナテイアという女性を支援しています。彼女は、ディモナという町で食料を受け取っています。糖尿病のせいで、ほぼ全ての歯が抜け落ち、入れ歯が必要でした。入れ歯のみならず、彼女はほとんど何も持っておらず、助けてくれる人もいない状況でした。政府と自治体の無関心に直面し、不安と孤独を感じていました。また、それにどう対処すればいいのか分からず、絶望の中にいました。

しかし、今では、クリスチャンの支援を受け、希望を見出すことができました。緊急に必要としている助けを、すぐに受けることができています。皆様からの食料がなければ、彼女は自分と娘を養う事ができなかったことでしょう。たとえ誰もが彼女を無視したとしても、クリスチャンだけは彼女の味方になってくれることを知ったと話してくれました。

皆様のご支援を心から感謝します

困窮する者に対する、神の愛についてのこの記事を読みながら、皆様の心に主が語ってくださるように、と祈ります。また、ご自分の家の冷蔵庫や戸棚を見て、皆様がいかに豊かに祝福されているかということを改めて実感していただければと願います。もちろん、日本にも皆様の支援を必要としている方々がいるでしょう。それらの方々に、惜しみない助けの手を差し伸べていただければと願います。また、イスラエルの貧しい人々のために、食料配布の項目、あるいはフードバンクの項目に丸印をして、100円でも200円でもお送りくだされば幸いです。貧しい人々を助けることは、神に栄光を帰すことにつながるからです。

「寄るべのない者をしいたげる者は自分の造り主をそしり、貧しい者をあわれむ者は造り主を敬う。」(箴言14:31)

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