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プロジェクトレポート

新プロジェクト「キッズ・プログラム」が始まります

TEXT:B.F.P.Japan編集部

エルサレムとテルアビブを結ぶ道のちょうど真ん中にある町、ベイト・シェメシュ。ここにある3つの小学校とBFPが提携して貧しい子どもたちを支援する、素晴らしいプログラムが本格スタートです!

ベイト・シェメシュの移民の子どもたち
(中央はBFPスタッフ)

ベイト・シェメシュの現状

ベイト・シェメシュは聖書にも登場する歴史的な町ですが、現代イスラエルでは1950年に再建されました。日本語で「太陽の家」と訳されるベイト・シェメシュは、今では大勢の移民の人々が暮らす町となりました。人口の大多数を占める移民の存在は、この町にとって大きな重荷となっています。これらのほとんどはイラン、エチオピア、旧ソビエト連邦の国々から来た移民、または貧困の中で暮らしている第三世代の子どもたちです。ある子どもたちは、シングルペアレント(離婚、犯罪で収監中、精神的病のケア中、もしくは家庭内暴力のために別居)の家庭で育てられています。

特に、エチオピアからの移民には多くの問題があります。これまでは裸足で狩りをして生活していた人々です。近代化された生活になかなか馴染むことができません。イスラエル政府から支給される銀行のキャッシュカードの使い方一つとってもなかなか覚えることができず、生活のすべての面で支障を来たしています。物事の考え方にもギャップがあります。子どもは働いて親に仕えるものであるという文化の中で育ってきた両親には、学校教育の重要性を理解することができません。環境がすっかり変わってしまい、言葉も覚えることができない父親は、労働意欲を失い収入の道がありません。

トラブルは数限りなく起こります。こうした移民がイスラエルに定着できるよう、町中一丸となって必死に支え合っています。そのため、町長も就任以来、給与を返上して働いているのが現状です。

学校の必要を目の当たりにして

小学校には給食費用が出せない家庭の
子どもたちも多い

ベイト・シェメシュは、授業時間を延長し、学校給食を提供するという実験的カリキュラムのモデル市としてイスラエル教育省から指定を受けた町の一つです。しかし、多くの保護者は給食費を支払う余裕がありません。

2006年に初めてベイト・シェメシュの小学校を訪れたBFPのスタッフは、1年生の教室に招かれました。そこではかわいい子どもたちが学んでいましたが、少なくともその半数が、十分な食事をとっていない様子でした。このような学校は珍しくありません。イスラエルの町には、バランスのとれた食事ができずに、価格の安い穀類しか食べることができない子どもたちが必ずいます。

「生徒の半数は学校給食のための費用が出せません。そればかりか、グーグー鳴るおなかを押さえながら、出された給食をこっそり家族のために持ち帰る子どもたちがいるのです!」と、学校長が涙ながらに子どもたちの窮状を訴えていました。

イスラエルの公立学校は、すべての学費が免除される義務教育といわれていますが、すべてというのは事実ではありません。教科書や教材、給食費、コピー用紙などの消耗品は保護者負担です。新学期の準備をしなければならない9月は、困窮している家庭にとって非常に辛い時期です。

また、成長期の子どもたちの衣料品や靴は消耗品ですが、たくさんの子どもを抱える家庭ではその重荷はあまりにも大きすぎます。ほとんどの子どもたちがお下がりの服や靴を身に着け、擦り切れた通学カバンを持って登校しています。余裕のある家庭で育つ同級生と比べて見劣りする自分の姿を恥ずかしく思いながら登校しなければいけません。

私たちはこのような子どもたちの窮状を目の当たりにし、彼らの将来のために、自分に自信をもって歩むための手助けをしたいと願いました。子どもたちはイスラエルの将来そのものなのです。その彼らを助けることはたいへん重要なことです。そして、彼らに必要なことは、良い教育を受け、健やかな成長のための栄養ある食事をし、未来への希望をもつことです。

パソコンを使って学ぶ子どもたち

また、私たちは献身的な教師たちにも出会いました。子どもたちを心から愛し、彼らのためにすべてを捧げている人たちです。彼らは予算が全くない中で、殺風景な教室を、創造力を駆使した巧みな方法で楽しく学べる場所につくり変えています。しかも、経済的に余裕がなく、おやつを買ってもらえない子どもたちに食べさせたいと、わずかな給料の中からおやつを買う教師もいました。町長同様、ここでも学校長は給料を何カ月ももらわずに、学校の運営のために捧げているといいます。

設備にも多くの必要がありますが、貧しい町の学校ではそれらは満たされていません。ほとんどの学校で子どもたちの学習に使うパソコンが不足しています。今日の社会では、パソコンの知識がないと中学校や高校進学でさえ不利になります。図書館に本もなく、運動場の遊具も足りず、とにかくすべてのことにおいて必要があるのを私たちは見ました。

支援開始!

そこでBFPは、ベイト・シェメシュ内でも特に困窮している「エリヤキム小学校」、「アダヤフ小学校」、「レビネ小学校」の3校と提携し、支援を開始することになりました。この3校に通う、最も必要を抱えている130人の子どもたちに、毎日の給食を提供することを約束しました。さらに、学用品や通学用カバン、教科書代も提供することになりました。学校側にはインフラ設備を整えるための資金を提供し、授業の向上のために、パソコン、教材などを増やしてもらうことができるようになりました。

キッズ・プログラムによって支援を受ける子どもたちは、温かい食事を毎日とることができるようになります。これは彼らにとって一日で唯一の温かい食事になるかもしれません。加えて教科書や通学用のリュックサックなど、自己負担で買わなければならないものも受け取ることができます。また、子どもたちが誕生日やユダヤの祝日に特別なプレゼントを受け取ることで、自分を愛し支援してくれる誰かが世界にいることを知ることができます。まだ一度も会ったことのないクリスチャンの支援者が将来を心配し、愛してくれているということを体験するのです。

イエスさまは子どもたちを愛され、祝福されました。イエスさまは弟子たちに、「子どもたちを、わたしのところに来させなさい。止めてはいけません。神の国は、このような者たちのものです。」(マルコ10・14)とおっしゃいました。子どもたちの置かれた現実に背を向けず、イエスさまが子どもたちを祝福したいと願っておられたように、私たちも子どもたちを祝福する者になりたいと願っています。

ベイト・シェメシュの町が再建されたのは、ハヌカの祭りの時期でした。この同じ時期に、B.F.P.Japanでベイト・シェメシュの人々、とくに将来を担う子どもたちを支援するプログラムがスタートすることに、神さまの不思議な導きを感じます。

私たちが届ける光の一つひとつは小さくても、真の光であるイエス・キリストが共にいてくださり、その光が集められて「義の太陽」となり、ベイト・シェ メシュを文字通り「太陽の家」として輝かせてくださることを確信しています。

お申込方法

キッズ・プログラムは1年間の継続プログラムです。

9月から新学期がスタートする子どもたちを支援するプログラムのため、7月から翌年6月までにキッズ・プログラム里親としてお申し込みくださった方は、同年の9月から支援を開始する子どもたちを紹介いたします。

一人の子どもを支援する場合、毎月6千円を1年間継続(全額7万2千円)してご支援ください。

ぜひ詳しい資料をご請求ください。

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