文：ピーター・ファスト（BFP CEO）
世界中で反ユダヤ主義が勢いを増す中、
イスラエルへの帰還を考えるユダヤ人が増えています。
一人でも多くのユダヤ人が帰還できるよう、
私たちも支援を続けています。
BFPはこれまでに11万人以上のユダヤ人の帰還を支援しました Photo by Avi Hayun/Keren HaYesod「主は言われた。『わたしは、エジプトにいるわたしの民の苦しみを確かに見、追い立てる者たちの前での彼らの叫びを聞いた。わたしは彼らの痛みを確かに知っている』」（出3：7）。
今、アメリカ、イギリス、フランスでは、政治的な出来事の影響で社会が制御不能に陥っているようです。急激に社会が変化すると、人々の間に疑念やフラストレーション、怒りの感情が沸き起こります。それが引き金となって、反ユダヤ主義的な暴言や暴力、デモ、破壊の波が世界中の街頭や大学で巻き起こり、ユダヤ人を傷つけ、動揺させています。ヨーロッパで再びユダヤ人攻撃が始まるのではないかとユダヤ人が恐れるのも無理はありません。ウクライナとロシアでも、ユダヤ人社会の状況は依然困難なままです。
イスラエル国外に住む多くのユダヤ人にとって唯一の解決策は、イスラエルへ移住することかもしれません。疎外され、憎まれ、虐待される――そのような脅威をユダヤ人が日常的に感じる時代となりました。アメリカ、南アフリカ、オランダ、どこに行っても状況は同じです。イスラエル国内にいても、国際社会が巨大勢力のように自分たちに立ち向かってくるのを人々は感じています。国際司法裁判所における司法の乱用、世界の指導者たちの政治的発言、大学キャンパスでの反ユダヤ的言動、時に教会からも聞こえてくる敵対宣言、イランとその代理人たちの憎悪……。世界中がユダヤ人に対する憎悪で覆われ、誰もがイスラエルに敵対しているかのようです。
しかし、それだけが事実ではありません。私は南アフリカにいるユダヤ人指導者たちに「皆さんは一人ではない！」と念を押しました。ユダヤ人及びイスラエルと共に立つクリスチャンが世界には何百万、何千万といます。彼らは、イスラエルのために日々祈り、イスラエルを支援し、イスラエルに敵対する勢力との間に立っています。
世界中のクリスチャンが帰還を支援
このような素晴らしいクリスチャンの多くが、ユダヤ人のイスラエル帰還にも関わってきました。国によっては、ユダヤ人救出のために自らの命を危険にさらすこともあります。そのような名もなき多くの英雄たちと私は出会ってきました。BFP（ブリッジス・フォー・ピース）は、今日までに11万人以上のユダヤ人の帰還を支援し、預言的な役割を果たしています。
ガザでの戦争が激化し、イスラエル北部ではヒズボラの脅威が差し迫っているように見えます。それでも世界中のユダヤ人が「イスラエルに移住すべきか？」という問いを熟考しているのです。
イスラエルへの移住は時には困難で、険しい山を登るようなものかもしれません。彼らの多くは何世代も前から出身国で暮らし、人生を築き上げてきました。それらに別れを告げ、慣れ親しんだものから離れるのはつらいことです。しかし、出身国では敵意に直面する可能性があるため、イスラエルは世界で唯一無二のユダヤ人国家として彼らを招いています。ユダヤ人がユダヤ人として生き、恐れることなく信仰を実践できる地球上で唯一の場所、それがイスラエルです。イスラエル国家は、国民を守り、その幸福のために働くことを約束しています。
神はエレミヤに対し、もはやエジプトから民を救った神としてではなく、世界の四方から民を集めた神として知られる時が来ると宣言されました（エレ16：14〜15）。私たちが今日目撃しているのは、まさにここで預言された時代ではないでしょうか。神は、国々に漁夫を遣わし、ユダヤの民を「捕まえさせ」、先祖の地に帰らせると約束されました。さらに、残るユダヤの民を「捕らえる」狩人の時代が来ることも預言されています（同16：16）。
帰還への思いを抱くユダヤ人は多いです。23年には4万4千人以上のユダヤ人が国外から帰還しました。ユダヤ機関によれば、24年はさらに数万人が移住すると予想されています。
これからやって来るユダヤ人も、彼らの新しい祖国となるイスラエルも、こうした移住に一人で立ち向かうわけではありません。BFPの各国支部が、ユダヤ人を支援するため、共に立ち上がっているからです。数え切れないほど多くのクリスチャンが、自らの幸福が脅かされる可能性があったとしても、声を上げ、結集しています。私たちが沈黙することはありません。
帰還という奇跡
神はご自身の主権において、世界中のユダヤ民族の解放と回復に向けて働いておられます。主がモーセとユダヤ民族に示された栄光は、預言者エレミヤが宣言したように（16：14〜15）、さらなる栄光によって凌駕(りょうが)されることでしょう。
今日も、主は彼らの叫びを聞いておられます。イスラエルの人々は、人質の窮状や進行中の戦争に涙し、心が打ち砕かれていますが、そのただ中で帰還という奇跡を目の当たりにしているのです。神は、何百万人ものクリスチャンの心を揺り動かし、ユダヤの民が必要とする時に共に立ち、彼らを故郷に連れ帰ろうとしておられます（イザ49：22）。
神のご計画に賛同し、ユダヤ人がイスラエルの地に帰還できるよう、ぜひご支援をご検討ください。彼らの人生を神の光で満たし、孤独ではないことを知らせましょう。二度と悲劇を繰り返さないために！
世界各国に住むユダヤ人救出へのご支援は、「救出作戦」へお願いいたします
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