ホーム支援するエズラ作戦プロジェクトレポートバックナンバー > 寡婦と孤児に愛の手を差し伸べよう

プロジェクトレポート

寡婦と孤児に愛の手を差し伸べよう

文:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

ロシアによるウクライナ侵略が始まって以来、寡婦や孤児の数は増え続ける一方です。
聖書では、特に寡婦や孤児の面倒を見ることが勧められています。
BFPはその聖句に目を留め、彼らに手を差し伸べ続けています。

BFPからの支援物資を受け取った新移民の母子 Photo by MichioNagata/bridgesforpeace.com

BFP(ブリッジス・フォー・ピース)では、毎月2万4千人以上の方々に食料を提供しています。その中には、1034人の寡婦と266人の孤児がいます。また、私たちが支援するホロコースト生存者の多くも寡婦です。イスラエルには数千人の寡婦がおり、その多くは夫が戦死したため若くして寡婦となりました。

ウクライナからイスラエルに移住してきた女性たちもまた、夫を母国に残してきました。18〜60歳までの男性はウクライナ政府から出国を禁じられているためです。「いつか自分も寡婦になってしまうのだろうか」「夫は既に紛争で亡くなっているかもしれない」。そんな不安を抱え、毎日をおびえながら過ごしています。

聖書には「やもめや孤児の世話をするように」という命令が何度も出てきます。私たちはそのみことばに聞き従い、毎月1千人以上の寡婦と孤児に食料を提供してきました。

そのうちの一人、イスラエル南部のディモナ市に住むリリーさんをご紹介します。リリーさんは1975年にアルゼンチンで生まれ、1978年にイスラエルに移住してきました。彼女には6人の兄弟姉妹がいます。そんな一家の生活は決して楽とは言えず、家計は火の車でした。

リリーさんがイスラエル国防軍に入隊する4カ月前、父親が腎不全と心臓発作で若くして亡くなりました。除隊後、彼女は診療所や死海にあるマグネシウム工場で働き、そこで今のご主人と出会います。結婚後、子どもを2人授かりましたが、最初の子どもを妊娠していた時、入院中の母親が捕食性細菌に感染して息を引き取りました。

リリーさん夫妻も所得が低く、生計を立てることに苦労していました。自分たちの食事はもちろんのこと、子どもの食事を準備することもままならない日がありました。リリーさんは2年前に体調を崩し、それを機に仕事を辞めています。さらに、姉が1年前、シャワー中に頭から倒れて脳を損傷し、亡くなってしまいました。1カ月前には、今度はご主人が長い闘病生活の末に心筋梗塞で召されました。このご家族が置かれている状況は、これまで以上に厳しさを増しています。BFPは、リリーさんとその子どもたちに食料を提供しながら、寄り添い続けてきました。

出エジプト記22章22〜24節には、力強いことばが記されています。「やもめ、みなしごはみな、苦しめてはならない。もしも、あなたがその人たちを苦しめ、彼らがわたしに向かって切に叫ぶことがあれば、わたしは必ず彼らの叫びを聞き入れる。そして、わたしの怒りは燃え上がり、わたしは剣によってあなたがたを殺す。あなたがたの妻はやもめとなり、あなたがたの子どもはみなしごとなる」。申命記10章18節には「みなしごや、やもめのためにさばきを行い」とあります。

最近、元国会議員のラビ(ユダヤ教の教師)、イェフダ・グリック氏にお会いしました。彼は、妻のハダスさん(イェフダ氏と結婚する前は寡婦でした)と共に、イスラエルで寡婦や孤児を支援する団体を立ち上げました。ラビ・グリックは、明るく、思いやりのある人です。人見知りすることもないようで、出会った誰もが友人に会ったような気分になります。

日本からイスラエルを訪れていた沖縄のツアーが、エルサレムのベンヤフダ通りで賛美をしていた時、グリック氏はツアーのチャプレンだった故国吉守師(元那覇バプテスト教会主任牧師、BFP.Japan名誉理事)に、まるで旧知の間柄のように話し掛けてきました。沖縄の皆さんも、方言で「いちゃりばちょーでー」(一度会えば兄弟)という文化を持っていますから、両者は久しぶりに家族に会ったかのごとく、あっという間に親しくなり、楽しい交流をしました。

Jenna Solomon/bridgesforpeace.com

そんなグリック氏ですから、寡婦が喪失の痛みを味わい、孤独に苦しんでいることを見過ごすことはできません。寡婦たちは、共に子育てに取り組んできた夫を失い、これから一人で子育てをしていくことになります。グリック氏夫妻は、このような孤独を解消しようと、祝祭日には食事会やパーティーを開催しています。今年はハヌカ(光の祭り)のパーティーを開催する予定で、孤児たちにプレゼントを渡し、彼らの生活に光を灯す準備を進めています。

ぜひ私たちと共に、イスラエルの寡婦や孤児に食事やプレゼントを贈り、愛情を注いでみませんか。預言者イザヤは言いました。「『慰めよ、慰めよ、わたしの民を。――あなたがたの神は仰せられる――」(イザ40:1

「食料支援」へのご支援は、イスラエルの寡婦、ホロコースト生存者、移民の方々に食料を提供するために役立てられます。また、シオンに住む孤独な人々や悲嘆に暮れている人々に愛の手を差し伸べるためにも用いられます。

「食料支援」へのご支援方法は、下記「食料配布」のバナーよりリンク先をご覧ください。
※銀行口座へ送金の際は、必ずご連絡をお願いいたします。

ページトップへ戻る

特定非営利活動法人
B.F.P.Japan (ブリッジス・フォー・ピース)

Tel 03-5969-9656(平日10時~17時)
Fax 03-5969-9657

B.F.P. Global
イスラエル
アメリカ合衆国
カナダ
イギリス&ヨーロッパ
南アフリカ共和国
日本
韓国
ニュージーランド
オーストラリア

Copyright 1996- © Bridges For Peace Japan. All Rights Reserved.