プロジェクトレポート

決して忘れない

文:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

コロナ禍で交流が減る中、孤独を感じる人々が増えています。
そんな時、誰かが自分を気に掛けて くれていることを知ると、生きる喜びと力がわいてくるものです。
あなたを忘れない―そんな思いを込めて私たちは支援を続けています。

Photo by Jenna Solomon/bridgesforpeace.com

「誰かが自分を覚えていてくれるというのは、実にうれしいことです。私たちのことを忘れないでいてくれて、本当にありがとう」。そう語るのは、イスラエル北部のカーミエルに住むホロコースト生存者のドナさんです。感謝の言葉を伝えられた、BFP(ブリッジス・フォー・ピース)フードバンク長のパトリック・バーベテンは、私に次のように語りました。

「この言葉を聞いた時、ホロコースト生存者を支援するというのは、ただ単に食料や贈り物をお渡しする以上に大きな意味があるのだと実感しました。それは、この世代の方々を覚え、尊厳をもたらすことなんだと」

今年、私たちはペサハ(過ぎ越しの祭り)用の贈り物を用意しました。贈り物の対象者は、定期的に食料をお届けしている方々の他、今年は新たに1,000人のホロコースト生存者を追加支援しました。

現在BFPのボランティアチームは人手不足が続いており、追加支援には多大な労力がかかります。しかし、ホロコースト生存者に愛を示すため実行に移すことにしたのです。多くの人手を要したため、BFPの各部署のスタッフに加えてその友人や家族も集まり、1週間ほどで手際よく贈り物を準備することができました。

ホロコーストが過ぎ去って76年がたちます。600万人にも及ぶユダヤ人が虐殺され、多くの家庭が破壊され、国民に深い傷を与えたホロコースト―。ところが、今では世界中の多くの人々がこの出来事を忘れているという衝撃的な事実があります。現在、最も若い生存者でも76歳を迎えました。彼らの多くが人々から忘れ去られようとしています。今こそ、私たちは彼らを忘れないという姿勢を示したいと願っています。

私たちは忘れない

最近、私の母の2回目の命日を迎えました。私は母のことを忘れたことがありません。さまざまな場面で母の声が聞こえてきます。特に、パイ生地をつくるたびに母を思い出します。母は、娘たちがおいしいパイをつくれるようにといつも熱心に教えてくれました。

神は、ユダヤ人をお忘れになったのでしょうか。決してそんなことはありません。「しかし、シオンは言った。『主は私を見捨てた。主は私を忘れた』と。『女が自分の乳飲み子を忘れるだろうか。自分の胎の子をあわれまないだろうか。たとえ女たちが忘れても、このわたしは、あなたを忘れない。見よ、わたしは手のひらにあなたを刻んだ。あなたの城壁は、いつもわたしの前にある』」(イザ49:14-16

ホロコースト生存者はしばしば孤独を感じています。イスラエル国民も同様です。世界中から誤解されることが多く、孤独を感じています。拒絶され、忘れ去られ、迫害され、痛みでたましいが麻痺(まひ)してしまうような経験をしてきたユダヤ人。しかし、そんな彼らを神は「決して忘れない」と語っておられるのです。

ペサハ(過ぎ越しの祭り)用の贈り物を前にするフードバンク長のパトリック

BFPから毎月食料を受け取っている方々は22,000人以上。それはイスラエル国内だけにとどまりません。旧ソビエト連邦の一部の地域でも、「希望の糧」というプロジェクトを通じてユダヤ人高齢者に食事を提供してきました。旧ソ連には、さまざまな事情からイスラエルに帰りたくても帰ることができない病弱なユダヤ人高齢者がおられます。希望の糧は、そうした方たちのニーズに応えるプロジェクトです。

BFPは、イスラエルと共に立ち、孤独な人々、移民、未亡人、孤児、高齢者、子どもたちを支援することを喜びとします。神が「決して忘れない」と言われた彼らに無条件の愛を示すことができるのは、何という特権でしょうか。

祭りを祝う

聖書に記された祭りは、神の御力と善を思い起こすためのものです。神は、ご自分の民のために定めた特別な祭りを通して、民に語り掛けておられます。

私たちは、BFPの各種支援を受け取っておられる方々が祭り期間を特別に過ごせるよう、毎年全力を尽くして準備してきました。祭りを祝うユダヤ人と同じように、私たちも神とその恵みを決して忘れることはできません。過去の出来事を振り返り、そこにある神のいつくしみを覚えることで、たとえ困難な時代にあっても神に人生を委ねる信仰を得ることができる、そう私は実感しています。

感謝

皆様のご協力に心からの感謝を覚えます。皆様のおかげで、私たちはドナさんや同じような境遇にいる方たちに対し、忘れていないことを示すことができています。皆様の祈りと経済的なご支援は、この神聖なる働きを続けることを可能としているのです。私たちは共に、神が愛しておられる方たちを愛しています。そして、彼らが神から忘れられていないこと、キリストに従う私たちクリスチャンも忘れていないことを共に伝えているのです。皆様からの贈り物は深い感謝をもって受け止められています。金額に大小はありません。神は今日、イスラエルを祝福するために捧げられた皆様のご支援を用いてくださっています。

今日、皆様が神とその素晴らしさに信頼することができますように。

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