プロジェクトレポート

痛みを祝福に変える

TEXT.レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

今月は「テロ被害者支援プロジェクト」から、皆様のご支援を通してどのような方々が祝福されているかをお伝えします。今年も多くのテロが発生しており、被害者やその家族への支援の必要がイスラエル国会でも叫ばれています。

BFP が支援を送るキャンプ・コビーで子どもたちと過ごすレベッカ Photo by Jonathan Feldstein/Koby Mandell Foundation

「もうお父さんに会えなくなるなんて思いもしなかった…」。遠くを見つめる8才のレア(仮名)は、父親がテロに巻き込まれて死んだと聞かされた日、いかに混乱していたかをカウンセラーに語りました。自宅は人であふれかえり、母親に導かれるまま寝室へ行くと父親が死んだことを告げられたのです。「お葬式に出席するかどうか聞かれましたが、私はいとこの家に残ることにしました。思い出すと、今もとても悲しくなります」

イスラエルでは今年もまたテロの犠牲になる家族が後を絶ちません。皆が集まる仮庵の祭りに、その家族の不在を感じざるを得ない悲しみに思いを馳せました。テロはその家族や友人たちの心に忍び寄り、精神を打ち砕きます。遺族や友人にトラウマを残し、立ち直れなくなることもしばしばです。イスラエルの人々は、国のために命を捧げ犠牲になった人々を決して忘れません。BFP(ブリッジス・フォー・ピース)も同様で、皆様からのご支援を受け、テロ被害に遭った人々が、その痛みから回復するお手伝いをさせていただいています。

忍び寄る痛み

イスラエル・トラウマ連合によると、テロ被害者が一人出るごとに、治療を要する心理的トラウマ、不安に苛まれる人が周囲に27人発生するとのことです。今年初頭、イスラエル国会で、心的外傷後ストレス障害(PTSD)被害者治療に対応した行政施設を設置してほしいという各都市の要請が提出されました。議員たちからは、イスラエル保健省がどれだけこの要請に対応できるか、質問が上がっています。常にガザからのミサイル攻撃に悩まされるスデロットの町に住む子どもたちは、実にその40%が不安、恐れなどPTSDの症状に苛まれています。私たちの多くは、いまだかつてこのような体験をしたことがありませんが、これがイスラエルの現実です。常に緊迫した状態で生活することにより、イスラエルの人々は心理的影響を受けています。弱い子どもたちはなおさらです。

テロのトラウマ

テロは家庭を破壊します。大抵の家庭では健全にトラウマに対処するすべがありません。テロの影響は徐々に各犠牲者の行動に現れていきます。特に子どもたちは大人よりもろく、自分が感じている恐れや不安に対処する感情的成熟度を持ち合わせていません。大人は自分の感情に向き合うためにカウンセラーに助けを求めることができますが、子どもたちはそのトラウマを心の内側に隠し、感情を閉じ込めてしまいます。子どもたちがきちんと悲しみを通過し、内側の不安を打ち明けようと決意するには特別なプログラムが必要になります。

愛と支援

笑顔を取り戻していくキャンプ・コビーの子どもたち
Photo by Jonathan Feldstein/
Koby Mandell Foundation

先日、キャンプ・コビーという、コビー・マンデル基金が運営するテロ被害に遭った子どものためのサマーキャンプで過ごす時間がありました。キャンプ・コビーでは、さまざまなセラピーを通じて、テロ被害に遭った子どもたちがそのトラウマ体験を通過する新しい方法を見いだしています。レアのような子どもたちが心を開き、その悲しみをきちんと通過する機会を得ることで、自分は一人ではないと感じることができる場所なのです。このキャンプでは、多くの仲間が同じような痛みを持っているので、家族や友人を失った話を共に分かち合うことができます。人生で最も痛ましい経験をした子どもたちが、再び喜びに満ちていく姿を見ることができ、ほかの子どもたちと築き上げた親密な結び付きや、キャンプのカウンセラーから支援や力を受けた話を聞くことができました。

あなたも祝福する者となれます

Michio Nagata/bridgesforpeace.com

「テロ被害者支援」を通じ、BFPはキャンプ・コビーのようなプログラムを支援しています。これはBFPがテロ被害者を支援するために行っている多くのプロジェクトのうちの一つです。皆様からのご支援によって、苦しんでいる子どもたちを支援するだけでなく、テロに遭ったいかなる人たちをも助けることができます。この支援には、危険な地域への防空シェルター設置、火傷被害者支援、障害を負われた方々や彼らが必要とする物品の支援等が含まれています。

「あなたは私のために、嘆きを踊りに変えてくださいました。あなたは私の荒布を解き、喜びを私に着せてくださいました。」(詩篇30:11)

私たちは皆様とご一緒に、神さまの尽きない愛をもって、テロ被害に遭った方たちに手を差し伸べることができます。脅威に対して備えるばかりでなく、テロによって決定的に人生が変わってしまった方たちを支援します。皆様の尊いお祈りとご支援により、憎悪や憎しみの犠牲になった子どもたちがトラウマを乗り越え、普通の生活に戻り、さらに実り多い人生を送る手助けができるのです。

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