ハイメール通信No.833 ガザ戦争から3カ月
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ハイメール通信No.833 2024.1.10
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ガザ戦争から3カ月
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イスラエルは人質の解放と、イスラエル殲滅(せんめつ)を掲げるテロ組織ハマスの解体のため、そしてガザが二度とイスラエル存亡の脅威とならないようにするために、予備役兵30万人を動員して戦っています。2024年の始まりに当たり、この3カ月を振り返ってみます。
イスラエル最大の懸念は人質の状況です。110人が解放されましたが、半分以上の136人が残されたままです。糖尿病やがん、喘息、循環器系の病気など慢性疾患を抱えた人たちがいるにもかかわらず、いまだに赤十字の接触も得られず、必要な薬や治療を断たれたままです。人質は衛生面、精神面、栄養面すべてで非常に劣悪な環境に置かれ、命の危機に瀕しています。特に女性は性的暴行を受けている可能性が大いにあります。一刻も早い救出のため、特に覚えてお祈りください。
イスラエルの軍事作戦はガザ地区北部で集中的に行われ、北部のハマスの戦力と司令機能はほぼ完全に破壊されました。ハマスは、ジャバリヤ難民キャンプや最大都市ガザ市の地下に、幾つもの階層にわたる迷路のような地下道に司令拠点を置いています。発見された武器は、対戦車ミサイルやロケット弾、発射台など4万点に及びます。
ハマスの「人間の盾」戦略の悪質さは、日を追って明らかになっています。発見された地下トンネルやその立坑は、1500本。武器庫や武器製造工場などの危険な施設も学校や幼稚園、病院、モスク、国連施設、民家につくられていました。民間区域に軍事拠点をつくり、民間人に紛れて戦闘を行うのは、国際法違反です。しかし、国連を始めとする国際社会からは、このようなハマスの行為を非難する声は今もほとんど聞かれません。
イスラエル側は、ガザ住民の犠牲を最小限にするべく最大限の努力をしてきました。北部の住民に退避を促し、避難ルートを設定。投下した避難勧告チラシは700万枚、電話勧告7万件、送信したテキストメッセージと音声メッセージは各1400万件。ハマスが、逃げようとするガザ住民を攻撃したため、援護したのもイスラエル国防軍です。人道支援物資の搬入は、国連とアメリカ、エジプトの協力も得て、検問能力を倍増して対応しています。これまでに13万トン以上が運び込まれました(今はガザ内での配布が滞って蓄積しており、週末は2つの検問所の搬入を止めています)。
イスラエルは今後の見通しとして、軍の規模を縮小しつつ、ガザ中部と南部でのハマス掃討に年内は掛かると見ています。また北部のレバノン国境では、ヒズボラとの戦闘で緊張状態が続いており、こちらも予断を許しません。
BFPハイメールは、今年もイスラエル情勢を発信し続けてまいります。共に、みことばに立ち、時代を見極めながら祈っていくことができますように。2024年も城壁の見張り人として、ご一緒に祈りを捧げてまいりましょう。
「エルサレムよ。わたしはあなたの城壁の上に見張り人を置いた。昼の間も、夜の間も、彼らは決して黙っていてはならない。主に覚えられている者たちよ。黙りこんではならない」(イザヤ62:6)
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ハイナイト部