ハイメール通信No.649 フードバンク・ボランティア工藤登志子さんより Vol.5
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ハイメール通信No.649 2018.2.3
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フードバンク・ボランティア工藤登志子さんより Vol.5
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親愛なる皆様
いつも尊いお祈りとご支援を感謝いたします。イスラエルは、ここ数日、たくさんの雨に恵まれました。さらに、この地が潤い続けることができるようにお祈りください。
私は、1月初旬より、ガリラヤ湖近くにある北部フードバンクに移動し奉仕を続けています。北部フードバンクがあるカーミエルの街は、『神の葡萄畑』という意味で、その名の通り緑豊かな穀倉地帯にある人口5万人余りの美しい街です。ここで、センター長、デキソンさんご夫妻のアパートメントに間借りしながら、フロアスタッフとして勤めています。
エルサレムのフードバンクと違うところは、何と言っても敷地の広さとスタッフの少なさです。エルサレムの3倍はあると思われる食料庫。戦争などの有事に備えて備蓄も必須です。奉仕内容はエルサレムと同様ですが、一番の違いは、新移民への支援の割合が大きいことです。乳製品などをパッキングする作業部屋には、新移民へのギフトである、キッチン用品、ヘブライ語・ロシア語などの聖書がずらりと並んでいます。必要最低限の所持品のみで入国してきた新移民にとって、新生活をスタートするために欠かせない台所用品や毛布など、新しく購入するとなれば高額で生活が困窮します。小さな子どもたち用のプレゼントも棚に並べられて用意されており、心が和みます。
これらの品々に囲まれながら、新移民の方々へ思いを馳せ、黙々とパッキング作業に携わっています。ここカーミエルでは、野菜と果物の配布はなく、缶詰や穀類などのドライ製品、乳製品、肉類の3種類の配布になっていますので、これらの袋詰め、その他、商品管理のお手伝いや簡単な事務作業があります。
そこは少人数のカーミエルですから、何でもありですね。配属初日は、スタッフの誕生日を祝うバースデイランチだったため、いつの間にか料理の担当も……。このように、ここでの私は「何でも屋さんの日本人ボランティア」です。特に仕事が忙しくない時は、日ごろスタッフの手の届かないところ、例えば、現在は椅子磨きなどを行っています。これもまた感謝されたり称賛されたりで、やりがいにつながり楽しいです。
ここでは、少人数のため、名前と顔を覚えるのが楽であること、お互いをよく知ることができるため環境に早く溶け込んでいけること、一人ひとりの存在をより大切に思えること、ファミリーとして尊重し合い、一致団結が容易に図れることなどの素晴らしさがあります。特に、ボランティアのお世話係がいるため、丁寧なオリエンテーションがあり、いつでも相談に乗ってくれることがうれしいです。少人数であるがゆえに、スタッフのニーズに合わせた寛容さも魅力です。現在大工チームには、日本人ボランティアの門田さんが11月から奉仕されています。私が加わったため、周りに気にせずいくらでも日本語を話すことが許されています。いっぱい、いっぱい日本語を喋っています(笑)。喧騒(けんそう)のエルサレムより静かな環境で、主の働きをじっくり味わい、主から与えられた任務をしっかりとこなしていきたいと、日々、励んでいます。
祈りの課題
1.フードバンクから配布される愛の物資を通して、支援を受ける人々が主のお心を体験することができるように。
2.有事が懸念されるレバノンやシリア国境に近いカーミエルのフードバンクが守られるように。
3.日本人ボランティア、工藤さん、門田さんの働きが祝福され用いられるように。
神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。(ローマ8:28)
B.F.P.Japan
ハイナイト部