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プロジェクトレポート

危機 -このような時のために

TEXT.レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

緊急用の避難シェルターに逃げ込み、爆弾を避けているユダヤ人(2012年) ©Ashernet

今月は戦争に備えるイスラエルから、緊急のご支援の要請を送らせていただきます。

親愛なる友人の皆様へ

日本では台風の被害が深刻だと聞いています。亡くなられた方々も多数出たと知り、ご遺族のために祈らずにはいられません。東日本大震災の時もそうでしたが、愛する人を一夜にして失ってしまう心の痛みはどれほどでしょう。日本の皆様は今、立て続けに起こる自然災害に、緊張の日々を送っておられるのではないでしょうか。

この数カ月、イスラエルも緊張の日々が続いています。イスラエルを取り囲む国々が大きく動いているからです。北部ではシリアの内戦に乗じて、レバノンのテロ組織ヒズボラがイスラエルに対して戦闘体制を示しています。イランはご存知の通り核開発に余念がありません。こうした脅威に対応するため、ガスマスクの配布所では、長蛇の列が至る所で見られます。誰もがシリア、レバノン、及びイランからの攻撃の可能性について話しています。

2009年カッサムロケットが真横で爆発し、
左足を失ったイスラエル人少年
Photo by wikimedia

シリア内戦に対応するために、ロシア、アメリカイギリスの軍艦や潜水艦が、イスラエルの海岸線を満たしています。シリアが攻撃された場合、イランはイスラエルを攻撃すると脅しています。ロシアはアサド政権が大量破壊兵器を破棄することと引き換えに、アサド政権に対してこれまでどおりの武器供与を約束しました。それらの武器が、将来イスラエルに向けられる可能性は大いにあります。また、国内では西岸地区のパレスチナ人の動きが活発化しており、多発テロが起こる可能性が騒がれています。イスラエルは今、四方八方を剣に囲まれたような形です。

現時点では何一つ確かではありません。事態は非常に流動的で、皆様がこのレポートを読むころには、状況は間違いなく変わっていることでしょう。そして事態を解決する方法は今のところ見えていません。中東は今まさに危機的状況下にあります。カオス(混沌)が、イスラエルの周りの国々を支配しているかのようです。これらすべてのイスラム諸国、グループには、それぞれ異なる主義主張、信奉する教えがあり、バラバラです。しかし、彼らに共通するただ一つのことは、「イスラエルへの憎しみ」です。イスラエルがこれらの紛争に何ら関与していないとしても、イスラエル国民は、常にすべての方向から脅かされています。

フードバンク強化のために

今こそ私たちは、イスラエルの市民及び子どもたちのために、祈りと支援を強化していく時だと思っています。全面的な戦争が今にも勃ぼっぱつ発する可能性があります。2006年には、レバノンのヒズボラとの限定的交戦がありましたが、その時でさえ、北部イスラエルの住民は大変な不自由をしました。BFP(ブリッジス・フォー・ピース)は食料を求める住民たちへの対応に大わらわでした。北部の住民たちは、降り注ぐミサイルの下で、シェルターに閉じこもり、疲れ切って暮らしていました。そのような日々が1カ月以上続きました。悲しいことですが、私たちは現実を受け止め、次の紛争のために準備しなければなりません。現在BFPは北部フードバンクの倉庫に食料を備蓄していますが、決して十分な量ではありません。皆様がフードバンク支援、あるいはテロ被害者支援にご献金くださる時、その資金はこの食料備蓄にも役立てられます。

別の種類の危機

2013年10月、エルサレムの路上で
物乞いをする男性 Photo by Michio Nagata

BFPは祝福されています。世界中が長い金融不況に陥っているにもかかわらず、働きを継続することができているからです。しかし、今年は、世界中の忠実な支援者の皆様がご支援を続けてくださっているにもかかわらず、為替レートによって、イスラエルで食料品を購入するための資金がショートするようになりました。不足分を補うために積立金を使っていますが、そんなに長くは持ちこたえられません。BFPの支援に頼っている貴重な魂への援助を止めることがないよう、神ご自身が介入してくださることを祈っています。すべてのプログラムは奇跡的な神のご介入を待っています。その奇跡が起こらない限り、支援を受けている貧しい人々のニーズをすべて満たすことができなくなる危機にさらされています。主はこれまでどんな時にも祈りに応えてくださいました。私たちが直面する為替危機の中にあっても、必ず必要が備えられることを信じます。どうか共にお祈りください。私たちはまた、新しくイスラエルへ目が開かれる人々を起こしてくださるように願い求めています。どうかこの点についても、ご一緒にとりなし祈っていただければ感謝です。

主の励まし

イスラエルとBFPを取り囲む厳しい状況に心痛める中、励ましのニュースが日本から飛び込んできました。BFPを支援するある教会から、捧げ物が送られてきました。この教会は16年間、一月も欠かさず『里親プログラム』に献金を送ってくださっています。16年という長い年月、この教会が支援した里子は実に160家族にのぼりました。

皆様へのチャレンジ

親愛なるBFPファミリーの皆様に申し上げます。もし皆様が次の3カ月間、通常の贈り物にそれぞれ一割を追加してくださったなら、私たちはプログラムを縮小することなく、戦争の備えをすることができます。神はこのような時のために、特別に私たちに呼び掛けていらっしゃると100%確信しています。イスラエルの人々に主の愛を示す働きにご参加ください。皆様の尊いご支援は、BFPが今月もイスラエルの何千もの人々を助けるために用いられます。神がイスラエルを守ってくださると信じます。「見よ。イスラエルを守る方は、まどろむこともなく、眠ることもない。」(詩121:4)

正統派ユダヤ教徒の町、メア・シェリームで
ゴミ箱をあさる男性 Photo by Michio Naga

BFPイスラエルチームは、戦いのさなかにおいてもイスラエルに留まり続ける準備ができています。そして、ユダヤの人々のために、主の手となり足となる準備ができています。ぜひ、この働きのパートナーとして、皆様が共に立ち上がってくださいますように!

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