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プロジェクトレポート

北部フードバンク -北からの脅威に備えて-

TEXT:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、この時のためであるかもしれない。(エステル4:14)

去年の11月、イスラエル北部に、ロケット攻撃がありました。南レバノンからのテロリストによる攻撃でした。死傷者は出ませんでしたが、付近の住民は家が揺れるほどの大きな衝撃を受け、建物がいくつか破壊されました。すぐに2006年、イスラエル北部がロケット攻撃にさらされていた、34日間の記憶がよみがえりました。イスラエルの人口の17%が住んでいる北部地域は、ヒズボラのロケット弾の射程内にあります。ヒズボラはイランから多大な援助を受けているテロ組織です。

今、イスラエル人の多くが状況の悪化を懸念しています。2006年の第二次レバノン戦争のとき、BFP(ブリッジス・フォー・ピース)は、イスラエル北部のあらゆる地域から援助の要請を受けました。私たちはその要請にできるだけ応えるべく、恐怖におびえて地下シェルターに避難している人々に、たくさんの食料を届けました。

レバノン戦争後、私たちはイスラエル北部に支援センターを設立するように導かれました。その結果カーミエルの北部フードバンクが生まれました。今日、北部フードバンクからイスラエル北部の町や村々、組織、そして個人に食料が提供されています。

北部フードバンクから提供される支援物資

また、ご存じの通り、私たちは危急の事態に備えて北部フードバンクに平均500トンの食料を蓄えています。献身的なスタッフが食料を管理し、賞味期限が切れたり、傷んでしまったりすることがないように注意を払っています。

私自身はエルサレムとカーミエルを行き来しながら働いています。カーミエルはレバノンとの国境からわずか15キロの場所です。BFPはカーミエルで法人として認可されているだけでなく、行政の緊急事態対策チームの一員として数えられています。このような状況だからこそ、なお一層イスラエルとクリスチャンとの関係が急速に回復していることを感謝せずにはいられません。行政と共に、いち早く支援する道を主が開いてくださっていること、これこそ皆様の祈りと支援の「実」以外の何ものでもありません。

今日、イスラエルの多くの人々は北部が前線になると予想しています。カーミエルにいると、常に頭上に戦闘機の飛ぶ音が聞こえます。先日、カーミエルのショッピングセンターに行ったとき、兵士たちがガスマスクを配っている姿を見ました。家族全員が1個ずつもらえるように、人々が長い行列を作って並んでいました。

私はこの地域の平和がもろいものであることに改めて衝撃を受けました。この先、さらに困難な日々に向けて備えなければなりません。私たちの施設は大きいので、焼き出された場合の緊急避難先にはなり得ますが、爆弾を避けるシェルターがありません。爆撃のときにはシェルターに避難する必要があります。しかし、走って行ける距離に市のシェルターはありません。攻撃を受けたとき、BFPスタッフと施設に居合わせた支援を受けている人々のために、安全な場所を確保することが、現在の大きな課題の一つです。

危機を通る人と共に立つ

神はこのような時代に、あえてBFPをイスラエル北部に置いてくださったと感じています。危機を通っている人々と黙って共に立つこと以上に、神さまの無条件の愛を示す手段はないと思うからです。

ディスカバリーグループに参加した若者たち

BFPはカーミエルにフードバンク、新移民のための里親プログラム、キッズプログラムを立ち上げました。また、家屋修繕などのさまざまな支援を行う短期ボランティアグループを組織して、必要のある人を支援しています。BFPには『ディスカバリーグループ』というプログラムがあり、イスラエルを訪れたツアーグループが1週間滞在を延長し、短期ボランティアに参加できる機会を設けています。

これらのプログラムがどんなに多くの影響をイスラエルの人々に与えているか、ぜひご紹介させてください。

カナダ出身の若者ブレントが、短期ボランティアを経験した証しを寄せてくれました。

「ディスカバリーグループでのボランティアは本当にエキサイティングなときでした。

ダニエル(ディスカバリーグループの責任者)がこのプロジェクトを監督し、僕は他の若者6人と一緒に家の修理に向かいました。その家に住む女性は、ホロコーストの生き残りの一人で、貧しいため、自力で家を修理できませんでした。アパートの屋根が雨漏りし、部屋の天井がかなり痛んでいました。しかも階下で火事があり、壁と窓枠が火災の被害を受けていました。古いしっくいをかなり剥がして、壁を洗浄し、痛んだ場所にまたしっくいを塗り直し、部屋全体にペンキを塗りました。

このプロジェクトが本当に素晴らしかったのは、次のような事情があったからです。最初、その女性は僕たちのような短期ボランティアを家に入れるのをとても嫌がっていました。異邦人であり、それがクリスチャンであればなおさらのことです。しかしソーシャルワーカーが彼女に全てうまくいくからと保証しました。実際、家の修理はとても美しく仕上がりました。ボランティアの中に、数人の女の子たちがいました。彼女たちはまさに神が遣わしてくれた人材でした。言葉の壁はありましたが、彼女たちはそれを乗り越えて、家主の女性とすばらしい関係を築きました。女性は女の子たちが大好きになり、女の子たちも女性を心から愛しました。

三日目になると、僕たちが部屋の中に入るやいなや、ケーキやお茶を出してくれました。言うまでもなく、お別れのときはキスやハグ、また涙があふれました。家主の女性は僕たちの支援をとても喜んでくれました。家の修繕という奉仕を通して示された愛に、とても感謝していると言ってくれました。」

他の参加者の感想も少しずつお届けします。

「私は、この奉仕を通して、確かにイスラエルの人々の心と魂を感じるチャンスを得られました。BFPの働きをもっと多くの人に知ってもらいたいです。」

「イスラエルの人々を祝福したいという思いでいっぱいの私にとって、BFPのボランティアをすることが夢でした。支援を実践し、経済的な援助、そしてエルサレムの平和について祈る中で、その夢が実現しました。」

「素晴らしい経験になりました。また戻ってきて、もっと長い期間ボランティアをしたいです。」

北からの脅威に備えて

イスラエル北部で次の段階に進むために、私たちは設備の改築をしたいと願っています。また、いざというときに備えて避難できるように、シェルターを設置する必要があります。それらの必要のために祈っています。(電気工事、配管工事、棚の設置、コンクリート工事、ブロック壁、道具棚の設置/道具の購入/機器の購入/5座席と荷台の付いた車/シェルター設置・・・等)

レバノンやシリアといった北からの脅威にさらされているイスラエルの人々に、BFPが奉仕する備えができるように、どうか共にお祈りください。皆様がイスラエルを祝福するとき、皆様の生活で神の祝福を経験できると信じています。また、イスラエル北部で働くように召されているボランティアを、主が私たちに送ってくださるようにお祈りください。この召しは厳しいもので、困難が伴うことになるかも知れませんが、本当に必要な神の働きの一部であると確信しています。

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