プロジェクトレポート

困難な時代における希望

文:ピーター・ファスト(BFP CEO)

イスラエルが直面している戦いは、
ガザ地区だけではありません。
北部も激しい攻撃を受けています。
長い避難生活を送る北部住民にとって、
私たちの支援はまさに命綱です。

Photo by McCoy Brown/bridgesforpeace.com

過去9カ月間、イスラエルは複数の戦線で戦ってきました。南部ではガザ地区を実効支配するテロ組織「ハマス」、北部ではレバノンのテロ組織「ヒズボラ」、ユダヤ・サマリア地方(西岸地区)では過激派のイスラム聖戦。さらに、次の攻撃を間違いなく計画しているイランのムッラー(イスラム教聖職者)からの絶え間ない脅威があります。イスラエルが近年で最も困難な時代に直面していることは明らかです。

レバノンとの国境に近いイスラエル北部では、コミュニティー全体が避難を余儀なくされました。かつて平和と安全を享受していた家族は今や散り散りになり、あらゆる場所で避難先を探しています。学校や企業は閉鎖され、地域経済にとって極めて重要な農業部門は混乱に陥っています。容赦ない攻撃は恐怖と不安定な環境を生み出し、10万人以上が家を追われ、多くの人々の日常生活が激変しました。

見えない終わり

最近の報道によると、ヒズボラは、イスラエル北部に向けて数百発のロケット弾と爆発ドローンを発射し、攻撃を激化させています。6月には最も激しい集中砲火を行い、一日に200発以上のロケット弾をイスラエル北部に向けて発射しました。

別の事件では、ヒズボラのロケット弾によって北部で山火事が起き、2500エーカー(東京ドーム216個分)の森林を焼失、10の村が危険にさらされました。イスラエル国防軍(IDF)は空爆で対応しましたが、危険は依然として存在し、終わりが見えません。避難民の精神的負担ははかり知れず、ロケット弾や爆発ドローンの絶え間ない脅威は平穏な日常を打ち砕いています。

このような混乱の中にあって、BFP(ブリッジス・フォー・ピース)は引き続きイスラエル北部のコミュニティー(アヴィヴィム、カーミエル、キリヤット・シュモナ、ナハリヤ、マーロット・タルシーハ)に重要な支援を提供しています。これらのコミュニティーとは長年深い関わりを持ってきました。ニーズが高まる今、私たちの取り組みはこれまで以上に重要です。

多くの人々にとって私たちの配達は希望の光です。食料を配達するだけでなく、連帯感と支持を表明するものとなっているからです。支援は食料だけにとどまりません。避難家族への経済支援も行っています。収入が途絶え、生活費が高騰する中、経済支援は不可欠です。こうした支援により、家賃、光熱費、トラウマ・カウンセリング、その他の必需品の費用を賄うことができ、激動の時代にあっても安定した家庭生活を送るのに役立っています。

多くの避難世帯にとってBFPの食料支援は命綱です。避難民が集まるコミュニティーからは追加の支援要請が殺到しています。ゴラン高原のカッツリンという町には、ある団体が緊急のフードバンクを設立しました。戦争が長引き、自活手段を持たない避難世帯を支援しています。設立間もないこのフードバンクのコーディネーター、リアハ・トゥビさんから、エルサレムにいる私たちチームに緊急要請が届きました。

イスラエル北部にあるグループホームにはPTSD(心的外傷後ストレス障害)の患者さんたちが滞在し、カウンセリングとトラウマ・セラピーを受けています。精神状態が悪化し、もはや自宅での生活がままならない方々を、24時間体制でケアする施設です。ホームの責任者は、入居者のために毎日温かい食事を用意したいと願い、私たちに「食料を提供してもらえませんか」と連絡してこられました。

このような要請に「はい」と答えたい――それが私たちの心からの願いです。しかし、残念ながら食料支援の蓄えは余裕がないのが現状です。必要は膨大で、手元の蓄えだけではどうしても対応しきれません。この取り組みを継続・拡大するために、皆さんのご支援が緊急に必要となっています。寛大なご支援により、避難している方々は必要な糧を得、戦争によって心に傷を負った方々は生活再建に必要な治療を受けられるでしょう。

支援をご検討ください

BFPのフードバンクは、イスラエルで唯一のキリスト教系フードバンクです。マタイの福音書25章でイエスが語られた使命を長年果たしてこられたのは、神の恵みと、信仰深いクリスチャンのご支援のおかげです。必要が高まる時代にあって、ぜひ「食料支援」への寛大なご支援をご検討ください。

皆さんのご支援は、金額の大小にかかわらず、今回の戦争の影響を受けている方々の生活に大きな変化をもたらすことでしょう。金銭面での支援だけでなく、連帯と思いやりのメッセージも伝えられる支援です。クリスチャンとユダヤ人の間に築かれた永続的なきずなを証しし、危機的な時代における共同体の力を証明するものともなります。この暗黒の時代において、具体的な支援と希望の光を提供することができるのです。

皆さんの継続的なご支援とお祈りに心から感謝いたします。困難な時代における皆さんの寛大さと思いやりは、多くのイスラエル人にとって力と希望の源です。BFPはこれからも愛と具体的な支援を通じて、困難な時代に置かれたイスラエルの人々に希望のメッセージを伝えていきます。

イスラエルの貧困家庭へのご支援は、「食料支援」へお願いいたします。
ご入金方法は、下記バナーよりリンク先をご覧ください。

※銀行またはゆうちょダイレクトからの送金の際は、必ずご連絡をお願いいたします。

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