プロジェクトレポート

神の戦略的計画

文:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

イスラエル建国以来、世界に離散した多くのユダヤ人が祖国へ帰還してきました。頼れる人のいない新しい地に定着することは、たやすいことではありません。BFPはそんな彼らを支援し、これからも寄り添い続けたいと願っています。

イスラエルへの帰還を喜ぶ人々 ChameleonsEye/shutterstock.com

1948年にイスラエルが建国した時、ユダヤ人難民や移民の受け入れは国家として優先事項の一つでした。イスラエル外務省のホームページには次のように記載されています。「イスラエルの存在理由の神髄である“離散した民の帰郷”という概念に従って、この国の門戸を開き、すべてのユダヤ人に帰還の権利、及び入国時の市民権付与を認めます」

建国した最初の年、イスラエルが受け入れたユダヤ人難民は60万人以上。アラブ諸国から強制退去を迫られた人もいれば、ヨーロッパでホロコーストを生き延びた人もいるなど、世界中から人々はやって来ました。

今でも毎年何万人もの新移民をイスラエルは迎え入れています。昨年は78カ国から2万8400人の移民がイスラエルに到着しました。ロシア語圏からの帰還が最も多く、ロシアから7千人、ウクライナからは6700人です。

移民統合大臣のソファ・ランドバー氏は、イスラエルの有力紙に「移民はイスラエル国家にとって財産だと私は確信しています。ユダヤ人の帰還政策にもっと多くを投資できれば、イスラエルはさらに強くなれるでしょう」と語りました。

イスラエル建国の父たちやソファ・ランドバー大臣がユダヤ人のイスラエル帰還を考えるよりもはるか以前に、神はユダヤ人の帰還を定めておられました。何千年も前に預言者たちを通し、約束の地にユダヤ人を帰還させる詳細な計画について語っておられます。

恐れるな。わたしがあなたとともにいるからだ。わたしは東から、あなたの子孫を来させ、西から、あなたを集める。わたしは、北に向かって『引き渡せ』と言い、南に向かって『引き止めるな』と言う。わたしの子らを遠くから来させ、わたしの娘らを地の果てから来させよ(イザ43:5-6)

神はここで「恐れるな」と言われました。なぜなら、臆病になっていたら帰還などとてもできないからです。帰還には多くの困難が伴います。帰還者たちはすべてを置いて新しい国へ向かわなければなりません。ほとんどの方はヘブライ語を話せず、何も無い場所で一から新生活を始めていくのです。心がくじけそうになることもあるでしょう。

常に心にある新移民を助ける思い

そのため、神はご自身が連れ戻しておられる者たちに寄り添うよう私たちに呼び掛けておられるのです。BFP(ブリッジス・フォー・ピース)は何十年にもわたって、新移民の方たちを助ける働きに携わってきました。「救出作戦」を通して帰還のお手伝いをしてきた方々は、6万1千人を超えます。BFPは帰還してきた方々に、ウェルカムギフトを真っ先に贈ります。鍋、フライパン、毛布、学用品やヘブライ語の聖書などが詰まったギフトです。また、「里親プログラム」では1年間新移民の生活を支援し、継続支援の「食料配布」では彼らの実質的な必要を満たし続けています。

今年BFPが支援した、ある新移民の母親がこのようにおっしゃっていました。

BFPの里親プログラムで1年間支援を受けたマクリンさんご一家

「私たち家族をご支援くださったBFPと里親の皆様に感謝申し上げます。新しい国で、日々の糧にも困り、またその他多くの問題が立ちはだかる新しい状況下で最初の一歩を踏み出す時、皆様から頂いたご支援はとても貴重でした。特に私たちのように、イスラエルに親戚や頼れる人がいない者にとって、このご支援はとても重要なものです。

私たちが頼れるのは神さまと皆様のような人たちだけです。今でもイスラエルに到着した当時のことを覚えています。真冬の寒い夜、毛布を持ってくることができなかった私たち家族は、BFPから頂いた毛布で暖を取ることができました。

また、年間を通して、安息日にはおいしい鶏肉料理をつくることができ、冷蔵庫にはいつも新鮮な牛乳や朝食のシリアル、そして子どもにはハルヴァ(ナッツ、豆類、野菜などを使った中東起源の甘いお菓子)やクッキーがあるという安心感がありました。

物資の支援だけにとどまりません。皆様のご支援によって前向きになることもできました。知り合いでもない私たちや新移民を気遣ってくださる方がおられること、そしてユダヤ人に関心をもってくださる方たちがいることを知り、心から嬉しく思いました」

BFPの新移民ウェルカムギフトのプログラムは、新しい国で最初の一歩を踏み出す多くの新移民たちに、このように愛を示しています。

ご支援いただけますか

イスラエルにとって帰還政策は戦略的資産の一つです。また神ご自身が、これは神の計画であると宣言しておられます。BFPでは、神の戦略的主導権の下、神と共に働くことを誓約しています。子どもを抱えた家族、シングルペアレント、やもめや孤児など、戻ってくるすべての方を支援し続けることが、私たちの願いです。

ただ残念ながら、新移民ウェルカムギフトの予算が足りません。皆様からのご支援がなければ、今年帰還される何千人もの方たちを、ギフトをもって歓迎することができなくなります。ギフトを差し上げることによって「あなたたちは一人ではないのですよ」と伝えることができるのです。イスラエルの新移民を歓迎する皆様からのご支援によって、彼らを、またイスラエル国家を支え、神と連携することができます。これこそ勝利の計画ではないでしょうか。私は心からそう思っています。

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