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プロジェクトレポート

500人の里親支援を必要としています!

TEXT.レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

イスラエルに住む人の5人に1人は新移民です。彼らが社会に溶け込むまで、BFPの里親プログラムは帰還の成否を分ける重要な支援になっています。現在500組の里子が、里親が付くことを希望し、待機しています。

ベングリオン空港にて。イスラエルのIDを手にするインドからの帰還民

厳しい新生活

新しい年が始まって数カ月がたとうとしています。生活を見直し新年の抱負を立て、決意新たにされている方も多いことでしょう。体を鍛える、新しい奉仕を始める、生活習慣の見直しなど、いずれにせよ何かを始めるには努力が必要です。

イスラエルでも多くの人が新移民として新たな生活を始めています。食料品店や郵便局、電車の中やBFP(ブリッジス・フォー・ピース)のオフィスなどで、新移民の方と簡単なヘブライ語で会話する機会があります。ほとんどの人たちがイスラエルに帰還できたことを喜んでいますが、言葉を学び、新たな社会基盤を築きながら低賃金の長時間労働で、生活を支えるのに必死なのが現状です。おおむねイスラエルの5人に1人は新移民です。想像してみてください。イスラエルにいるユダヤ人のほぼ20%が新移民で、新しい生活に溶け込むためのいずれかの段階にいるのです。もし、日本で出会う5人に1人が海外からの移住者だったらどうでしょうか。

ウクライナから帰還し、里親プログラムで
支援を受けているパルコメンコ一家

新生活を始めるのは大変です。ほとんどの人が多くの荷物を持たずに帰還します。また、たとえスーツケース2個以上の荷物を持ってきたとしても、新しい土地で成功するために必要な言葉や文化的背景は持ち合わせていません。時折「ヘブライ語を習得するのにどれくらい時間がかかりますか」と聞かれることがあるのですが、私は笑って「分かりません」と答えます。実は20年以上イスラエルに住む私も、まだまだ学んでいる最中だからです。

新移民はヘブライ語を流暢(りゅうちょう)に話せるようにならない限り、就ける職種は限られてしまいます。かつて、アパートの階段を掃除していたある女性と話す機会がありました。彼女はロシア語圏からの帰還者でした。アパートの階段掃除はイスラエルでも低賃金の職種です。彼女は帰還ができたこと、職に就けたことに感謝していましたが、ロシアでの職業を聞いたところ、なんと原子物理学者だったというのです!科学者が、研究室へ戻ることができず、階段を掃除しているのです。数年後、偶然彼女と再会した時には、ヘブライ語を勉強し科学分野の職に就いていました。「絶望」という、心を押しつぶしてしまいそうな現実の中にあっても、そこから石にかじりついてでも這い上がってくる、ユダヤ人の底知れない根性を見た思いがしました。

社会へ溶け込むまでの橋渡し

エルサレムの路上で物乞いをする婦人

1990年以降、BFPでは新移民を支援しています。『ウェルカム・ギフト』(鍋やフライパンなどが入った台所用品・毛布・聖書・・・など、生活必需品)で歓迎し、里親プログラムで一年間支援します。「なぜ一年だけなの」とよく聞かれます。それは、一日も早く言葉を覚え、職を得てイスラエルに同化してもらうためです。支援が長くなり過ぎると、努力する力や労働への意欲が失われることがあります。そのため、私たちは移民したばかりの生活が立つか立たないか、ぎりぎりの状態の時に、「テコ」の役割を担い、生活苦という岩を彼らの人生から取り除くお手伝いをしています。神の民・ユダヤ人をイスラエルに戻し、新しい故郷に根を下ろすことができるように、神さまと共に働く者とされたことに喜びを覚えます。聖書に預言されている通り、世界100カ国以上、80言語に及ぶユダヤ人たちが、続々とこの地に集められています。

マルコス&アンジェラ一家から「感謝の手紙」

夫マルコス、妻アンジェラと3人の子どもたちはブラジルからイスラエルへ帰還しました。BFPで一年間里親プログラムの支援を受けた後、マルコスが手紙をくれました。

「私たち家族はエルサレムに住んで、およそ4年になります。ブラジルから帰還し、丸2年が過ぎたころ、仕事を見つけることができず、家計が厳しくなりました。すると、友人がBFPの支援を受けていることを話してくれ、私たちも申請するべきだと勧めてくれました。当時の私は『自分たちより、もっと大変な人たちがいるはずだ。何とか自力で頑張ろう・・・』と思っていました。しかしさらに半年後、家計はますます苦しくなっていました。12年の8月に第三子ネタネルが産まれてからは、食費や交通費にも事欠くような状況でした。その時ようやく支援を受けようと決意しました。

BFPの存在を本当に神に感謝しています。エルサレムフードバンクのスタッフ、ビクトリアは、今では私のかけがえのない友人です。彼女は翌月からすぐに、鶏肉、果物、野菜、お米、油、小麦粉、コーンフレーク、牛乳などの食料支援を受けられるようにしてくれました。子どもたちの誕生日には、バスケットに入ったお菓子やプレゼントを頂きました。丸一年間、里親プログラムの支援を受けられ、私たち家族は本当に感謝でいっぱいです。ただこの感謝の気持ちを伝えたく、また私たちのような境遇にある人たちがBFPの支援を受けられますようにと願いつつ、ペンを取りました。一年間支えてくださって、ありがとうございました。」

来るべき時に備えて

ウェルカム・ギフトを受け取る新移民

どうか「シオンに戻れ」と主からの召しに応じた人々へのご支援を、考慮に入れていただけないでしょうか。旧ソ連やヨーロッパにおける反ユダヤ主義が、ますます加速しています。1990年以来の大きな移民の波が、イスラエルに押し寄せようとしています。その方々を、クリスチャンの愛の両手で迎え入れたいと思います。ぜひとも『里親プログラム』にご参加ください。毎月の支援が難しい場合、新移民のための『ウェルカム・ギフト』へご支援ください。現代のクロス王として、ユダヤ人の帰還支援を共に担っていただければ幸いです。

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