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プロジェクトレポート

歯科・医療支援/里親プログラム ~涙と笑顔にふれるとき~

TEXT:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

イスラエル人の25%が貧困線以下の生活をしています。その中の8万人が子どもたちです。それに対して、イスラエルの52の地域に住む2万7千人の人々に、私たちBFP(ブリッジス・フォー・ピース)は支援を続けています。

笑顔が生活を変える

BFPフードバンク所長であるピーター・マライスは、数年前から隣に住むユダヤ人、アブラハムに優しく手を差し伸べています。

ピーター・マライス

「母親と一緒に住むアブラハムと出会ったのは、5年前でした。それは彼が暮らす地域に、私が引っ越したことがきっかけでした。親しくなるにつれ、近所でアブラハムに会うたびに、彼は食料を買うためのお金をくれないかと頼んできました。彼に数回献金を渡した後、私は自分の家の周りの仕事を彼に依頼し、それによって彼を助けようと思いました。アパートの階段や庭の手入れをする代わりに、お金を支払うという提案を伝えました。

しばらくして、アブラハム親子は、政府からの障害者年金570ドル(約¥48,000)だけで家計を支えているため、経済的に大変厳しい状況にあるということを知りました。ある日、彼のアパートの部屋に行くと、食べる物がなく、あるのは水の入ったボトル2本だけでした。私は急いでBFPから食料一式を彼に届ける手配をしました。初めて食料を持って行ったとき、アブラハムの目に表れた喜びと感謝の驚きを、今でも決して忘れることがありません。

BFPの歯科治療支援でそろったアブラハムの歯

アブラハムに会った初日から、私は彼に歯科治療が必要だと気付いていました。笑うと歯が3本しかなかったからです。上に2本、下に1本しかありませんでした。最近、私は彼に歯科治療費の見積りを取るように頼みました。BFPの歯科治療プロジェクトから、その費用の大部分を支払うことができ、彼は久しぶりに食べ物を噛んで食べる喜びを味わっています。

先日、仕事に出かけようとすると、アブラハムが駆け寄って来て、自分の新しい歯を見せてくれました。歯を見せたくて、私をずっと待っていたのです!彼の笑顔は私にとっては百万倍の祝福に値しました。アブラハムが新しい歯を得た喜びを目にし、私はすぐに携帯を取り出し、お金では決して買うことのできない、アブラハムの笑顔を写真に収めました。

聖書は私たちに、隣人を自分と同じように愛しなさいと教えています。『主よ、みことばを実感する機会を与えてくださり感謝します。』と感謝の祈りを捧げました。」(ピーター・マライス)

涙があふれるとき

BFPは1年間、一つの家庭を継続して支える『里親プログラム』を通して、これまで何百もの移民の家族や苦学生を支援してきました。世界中の里親のご支援によって、彼らは、食料、バスの定期券、トイレットペーパーなどの日用品を受け取ることができます。また、ヘブライ語が分からず苦労しているときに、彼らの母国語を話せるBFPのスタッフから助言や励ましを受けることができます。先日、カナダからのツアーグループが、イスラエルで里子ファミリーと面会する機会がありました。BFPカナダ支部の責任者ジョン・ハウソンが、グルジア(東ヨーロッパ)出身のユダヤ人の家族と面会できるように手はずを整えました。

べラ(左)とカナダ人のツアー参加者

このグルジア出身の家族は1年前にイスラエルに帰還しました。夫妻は英語が話せませんが、彼らの17才の娘、ベラは英語を上手に話します。家族が大変な困難に直面していたとき、カナダの里親が彼らを支えたのです。BFPのスタッフが、里親になるクリスチャンの思いを説明すると、ベラは感謝の涙を流しました。多くのクリスチャンがイスラエル人を無条件に支援することに、どんなに心血を注いでいるかを理解したからです。ベラの涙によって、私たちの行動が彼らの人生に変化をもたらすということを改めて認識し、心打たれました。

クリスチャンの愛によって、特別な必要が満たされる

イスラエルの最南端にあるエイラットで、BFPの支援を受けている家族から次のような要請を受けました。「私たちの4才の娘リエルは、ニーマンピックA型と呼ばれる、めずらしい遺伝性の病気を持って生まれました。娘は骨髄移植を受けましたが、これはあくまで実験的な治療で、今のところ完治のための治療法は見つかっていません。現在、彼女は歩いたり、立ったりはもちろんのこと、自分で座ることすらできません。病気のせいで、体の動きに支障が出ているのです。彼女には、体を安定させるために特別な装置の付いた車いすが必要です。この車いすは、ドイツで娘のサイズに合わせて特注で作られるのです。

何カ月も待って、ついに私たちは車いすを得ることができました。費用のほとんどをイスラエルの厚生省が支払ってくれました。しかし、私たちには残りの金額を支払うことができません。特別な支援が必要な子を持つ親として、私たちは医療費や治療に掛かるすべての負担に打ちのめされる思いでした。肉体的、精神的、感情的な犠牲は言うまでもありません。BFPがこのような状況にある私たちをできるだけ助けてくださるように、願い祈っています。深い感謝を込めて、神さまからの祝福が皆さんにありますように・・・。オーラとシャハーより」

世界中のクリスチャンのご支援のおかげで、BFPはこの一家を助けることができました。現在、リエルは彼女に合わせて特注で作られた車いすで生活しています。

このような人々を励ますことができます

多くのイスラエル人がBFPの支援に対して感謝していますが、彼らはなぜ異邦人が彼らを助けるのか、快適な自国を離れ、ボランティアとして身を投げ打ってイスラエルに来るのか、理解できません。理解しにくいというのはごく自然なことでしょう。しかし、イエスを信じる者として、世界中からボランティアがイスラエルに集っています。イザヤ書60〜61章には、実際的な方法でイスラエルを建て上げるために、さまざまな国から来た人々について書かれています。この預言の一部が、今まさに実現しています。主の兄弟たちを愛し、何世紀もの間、敵対関係にあったクリスチャンとユダヤ人の間に、和解という橋を架けるのはなんと光栄なことでしょうか。主がより多くのボランティアをイスラエルに送ってくださるように、お祈りください。必要が大きく、いくつかのプログラムでスタッフが不足しているからです。

今月は里親プログラムと歯科・医療支援プロジェクトについて特に紹介させていただきました。この記事を読みながら、皆様の心に主が語ってくださることを祈ります。BFPのプログラムはすべて困窮(こんきゅう)する人々を支援するためにあるのと同時に、イスラエルとユダヤ人に対するクリスチャンの愛を伝えるためにあります。イスラエルの人々の心を癒やすために、神は皆様のご支援を尊く用いておられます。

お祈りくださる皆様のお心と、皆様のご支援に心から感謝申し上げます。イスラエル人に喜びの笑いと感謝の涙をもたらすことが、どんなに大きな祝福であるかを、皆様が実際に体験してくださいますように。心よりお祈りしています。

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