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プロジェクトレポート

歯科・医療支援プログラム ~傷ついた人々を癒やす助けを~

TEXT:レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

「わたしがあなたの傷を直し、あなたの打ち傷をいやすからだ。主の御告げ。あなたが、捨てられた女、だれも尋ねて来ないシオン、と呼ばれたからだ。」(エレミヤ30:17)

神は私たちを召しておられます

私たちはユダヤ人に愛を示すために召されています。何世紀もの間、反ユダヤ主義によって迫害されてきたユダヤ人の傷を癒やすためです。事実、私たちのすべての奉仕は、彼らの心に回復をもたらしてきました。世界はユダヤ人を「神に見捨てられた者」として見ていました。しかしそれは、主のご計画ではありません。主のご計画は、主の契約の民に、癒やしと回復を与えることです。困窮しているイスラエルの人々に食料を、家の修理を、就学支援を、新移民への支援をすることを通して、長い間彼らが負ってきた傷が確実に癒やされています。

新移民の多くが、心身の重荷を背負っています。彼らにとって、イスラエルでの生活に適応するのがいかに難しいかについて、これまで何度もご紹介させていただきました。しかし今まで、彼らの医療的な必要についてはあまり触れてきませんでした。

BFPの里親プログラムの面接で気付いたことがあります。それは、多くの人々が帰還の理由として、故郷では受けられない質のよい医療や歯科治療を挙げているということです。彼らが住んでいた国々にはない、最新の医療器具、薬、そして専門的な知識を持つ医師がイスラエルには居ます。

すべてのイスラエル国民は、新移民を含めて、全員、国民健康保険に入ることができます。しかし、例え8割が保険で負担されたとしても、深刻な治療や慢性的な病気の治療費は高額です。特に、ヘブライ語がまだ習得できていないうえ、仕事がない新移民にとっては、医療費が重くのしかかります。

私の夫は糖尿病を患っており、イスラエルで治療を受けています。健康保険がなければ、月に300ドル(3万円弱)も払わなければならないところですが、保険が適用されているため、実際の支払いはそのごく一部に抑えられています。しかし、わずかな収入で生活している人々にとって、高額な慢性病の治療費はとても支払うことができません。人々はしばしば医療か、食料かの選択をしなければならないのです。

BFPは、これまで何年も高額な歯科治療にかかる費用を支援する歯科治療プログラムを継続してきました。歯科治療は国民健康保険の適用範囲外だからです。その他にも、私たちは食卓に食べ物を出すことさえも苦労している人々のため、できる限り医療費を支援しています。

支援を受けた二家族

イスラエル生まれのショシャーナさんが私たちに手紙を書いてくれました。

「私はお金がなく、治療できないまま歯茎の病気で苦しんでいました。手術をする必要がありましたし、手術後、入れ歯を替える必要がありました。そうしないと口の中に損傷を与えてしまうと医師に診断されたからです。BFPを通じて、神が歯科治療費の一部を送ってくださり感謝しています。また、支援者の方々にも感謝しています。」

イワニツキー一家

イワニツキー一家もまた、私たちに医療支援を求めてきました。

「イスラエルに帰還する前、私たちはウクライナに住んでいました。息子のゲオルギーが生後8カ月のとき、心臓の手術を受けました。手術中、医師の過失で彼の背中の神経が傷付き、それが原因で彼の両足は完全に麻痺してしまいました。イスラエルの医師の治療により、ゲオルギーは特別な装置と松葉杖の助けで歩けるようになりました。しかし、その装置は彼の成長に合わせて毎年買い替えなければならず、値段は一つ七千ドルです。私たちには、費用の一部を支払うお金さえありません。経済的に助けてくれるような友人もイスラエルにはいません。」

この手紙を受け取って4カ月もしないうちに、イワニツキー一家からまた手紙が届きました。今度は、ゲオルギーのために車椅子を買う費用を支援してくれないか?という内容でした。ゲオルギーは現在、6歳になっています。

チェルノブイリ被害者への支援

エルサレム・フードバンク責任者、ピーター・マレイと私は毎月数回、食料支援しているユダヤ人団体を訪問します。3月、私たちはチェルノブイリの原発事故の被害者を支援している協会に行きました。原発事故といえば、日本の福島第一原発事故を思い、祈らずにはいられません。

その協会は、チェルノブイリ事故の被害者が移民としてイスラエルに帰還したとき、その人々を助ける働きを行っています。チェルノブイリの被害者の多くは、イスラエルに帰還した後も、さまざまな病気に苦しんでいます。過去3年間のうち、5人の方がこの施設でがんのために亡くなりました。彼らは、私たちが行ってきた何年間もの食料支援を感謝していました。しかし、もし可能であれば食料だけでなく、今現在、病気で苦しみ続ける人々の医療費の一部を支援してほしいと求めています。

がん患者に対する特別な支援

がん患者に対する特別な支援を求めているもう一つの団体は、ユリ・シュターン・ホリステック・センターです。2007年、がんとの闘いで亡くなったユリ・シュターン氏を個人的に知っていたので、このセンターには特別な思いがあります。彼はクネセット(国会)に『クリスチャン支援者幹部会』を創設し、私たちクリスチャンを親しい友人として受け入れてくれました。闘病生活の間、彼の家族はがん患者がどのような苦しみを通るか、また、保険の適用外のケアを受けることで、どれくらい慰めを受けるかを知りました。それは、いわゆる通常の医療の枠にない反射療法やマッサージのようなものです。

彼の死後、家族はユリ・シュターン財団を設立し、がんの治療からの苦しみを緩和し、回復の可能性を高める代替医療を提供しています。彼らの目標の一つは、宗教、民族、性別、経済状況によって差別されず、保険対象外の代替医療を受けられるようにすることです。このようなことは本当に価値ある働きだと思います。

BFPの資金不足

BFPは、このような必要のすべてに対して支援していきたいと願っていますが、資金が限られています。私たちは、神が支援する能力を拡大させてくださるよう祈っています。そうなれば、歯科治療だけでなく、医療全体にプログラムを広げることができます。神がご自分の民に癒やしを与えることは神の御心であり、私たちは喜んで愛を持って助けの手を伸ばしたいと思っています。

もし、皆様に示しがあれば、どのような額でも感謝ですので、「歯科・医療支援プログラム」をご支援ください。私たちは苦しみの中にいる人々に慰めをもたらすことができるばかりか、その霊的祝福が日本にも戻ってくることを信じています。

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