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プロジェクトレポート

神の民を祖国に連れ戻す

TEXT.レベッカ・J・ブリマー(BFP国際会長)

ウクライナ東部紛争は2014年に発生して以来、今なお解決が見えません。そこに住むユダヤ人はイスラエルへの帰還を切望し、祖国に帰り着く日を夢見ています。今回は救出作戦を通して帰還した方々をご紹介します。

救出作戦でイスラエルへ帰還してきた方々

年の初めというのは、前の年を振り返りつつ、内省する時でもあります。昨年の自分の行動を思い起こし、もっとしかるべくできたことはないか、神は私たちに何を語っておられ、何を今なさろうとしているのか―このような自問自答をする時、私の耳にこだまする一つの出来事があります。

それは、神がユダヤ人たちを祖国イスラエルに連れ戻しておられるということです。預言者たちが語ってきたことは、まさに今この時代のことであり、私たちはその実現を目撃しています。ただ見ているだけではありません。その実現に日々関与しているのです。

私がこの原稿を書いている時、新しくイスラエルに帰還してきた方たちが、BFP(ブリッジス・フォー・ピース)のクリスチャンメンバーから、ウェルカムギフトを受け取っていかれました。皆様のようなクリスチャンが、アリヤー(イスラエルへの帰還)を助けてくださっているおかげで、私たちはこのような具体的な支援をすることができています。皆様は神を愛しておられ、神がユダヤ人に約束を果たしておられる、そのお手伝いがしたいと願っておられます。私たちは共に手を取り合って、何千人という新移民の方々を支援しているのです。

彼らの帰還を助ける救出作戦は20年以上にわたって続けられてきました。援助した人の数は6万1千人以上。その一方で、何千人という方々が今なお帰還を待ち望んでいる状況です。若者や元気にあふれた方もいれば、お年を召され、病と闘い、助けが必要な方もおられます。預言者エレミヤはまさにこの時代について預言し、次のように言いました。

見よ。わたしは彼らを北の国から連れ出し、地の果てから彼らを集める。その中には目の見えない者も足のなえた者も、妊婦も産婦も共にいる。彼らは泣きながらやって来る。わたしは彼らを、慰めながら連れ戻る。わたしは彼らを、水の流れのほとりに導き、彼らは平らな道を歩いて、つまずかない。わたしはイスラエルの父となろう…(エレ31:8-9)

私はこのみことばに示された神の御思いが、何よりも好きです。神が助けたいと願っておられるのは、若者、成功した人、大きな約束を手に入れた人だけではありません。孤独な人、年配者、病人、苦しみを味わっている人のことも、神はお忘れではないのです。

帰還してきた方々のことを皆様にもご紹介したいと思います。ぜひ彼らのためにお祈りください。

ヤコブさんは年金受給者です。これまでの人生で経験してきた苦難は数知れません。しかし今、イスラエルで幸せに暮らしています。

アレクサンダーさんとリディアさんは、紛争で壊滅状態となったウクライナ東部のルハーンシク州の出身です。ウクライナを離れるまでには大変な苦労がありました。ある検問所で長いこと待たされた後、戦火をくぐり抜けながら、ようやく最後の検問所にたどり着くことができたのです。こうしてイスラエルの地に来ることができました。アレクサンダーさんは重い病を抱えており、イスラエルの医師が助けてくれることを期待しています。彼の健康のためにどうぞお祈りください。

マリナさんとウラジミールさんは希望を胸にイスラエルに向かっている途中です。ウラジミールさんは多発性関節炎に苦しんでおり、イスラエルで医療を受け、癒やされると信じています。

タチアナさんとアンドレイさんはロシアに住む姉を訪ねた後、ウクライナ東部にある自宅に戻れなくなりました。地元が内戦に巻き込まれてしまったのです。1年半後、ようやく自宅に戻れましたが、破壊された家々や町の通りを見てショックを受けました。しかし、一番ショックだったのは、野良犬が群れをなしてうろつき回り、たくさんのネズミが通りを走り回る光景だったそうです。家々の窓は割られ、気候の変化で水道管も壊れ、アウディーイウカでの生活は非常に厳しいものとなっていました。地方自治体はもはや正常に機能しておらず、正規の医師から治療を受けることもできません。アンドレイさんは糖尿病を患っているため、そこでの暮らしは続けられなくなり、今イスラエルにいます。

バレリーさんはオデッサ出身です。ユダヤ人であることから数々の苦難を経験し、イスラエルに移り住むことが一生の夢でした。そして今彼は、私たちの支援を受けながら約束の地に住んでいます。

皆様も救出にご参加ください

神はユダヤ人を祖国に連れ戻すことを願っておられます。
David Carillet/shutterstock.com

私たちは救出作戦を通して、紛争の起こるウクライナから逃れてくる何千人という人々を救助してきました。BFPの運転手たちは彼らを安全に避難させるために、時には弾丸や地雷、兵士から身をかわさなければなりません。運転手の口から語られる体験談は、背筋が凍るような恐ろしい状況です。

車の走行距離は文字どおり数千㎞に達しました。そのため私たちは、もっと安全に走行できる新しい車を必要としています。古い車と引き換えに新しい車を購入しようとしていますが、それでも2万ドル(日本円で約220万円)が掛かります。

何千人という方々が絶望的な状況に置かれており、イスラエルに移住することを心待ちにしています。彼らを祖国に連れ戻すよう神は私たちに呼び掛けておられます。しかし、皆様のご支援なしには成し遂げられません。1人の方を救出するにあたり、掛かる費用は平均400ドル(日本円で4万円以上)ですが、ご支援に大小はありません。共に、彼らに希望をもたらすことができれば幸いです。

ぜひ今年、ユダヤ人をイスラエルに連れ戻すための、神のパートナーとなりませんか。老いも若きも、強い者も弱い者も、すべてのユダヤ人を連れ戻す働きです。神は彼らを愛してやまず、彼らの祖国に連れ戻すことを願っておられます。

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