ホーム祈るハイメール通信 登録・停止バックナンバー > ハイメール通信No. 38 感謝!平穏だった過ぎ越しの休暇

ハイメール通信

ハイメール通信No. 38 感謝!平穏だった過ぎ越しの休暇

あなたの恵みを私は楽しみ、喜びます。
あなたは、私の悩みをご覧になり、
私のたましいの苦しみを知っておられました。
あなたは私を敵の手に渡さず、
私の足を広い所に立たせてくださいました。(詩篇31:7-8)



■ 過ぎ越し期間中の治安状況

イスラエルの治安当局の発表によると、過ぎ越しの期間中、未然に防がれたテロは、明らかなものだけでも10件にのぼります。シンベト(治安当局)はこの過ぎ越し期間は「平穏」だったと考えています。

原因はガザと西岸の両地区をイスラエル国防軍(以後IDFと略す)が閉鎖していたことが挙げられていますが、イスラエル国内における厳戒態勢が功を奏して、多くのテロが未然に発見されたと考えられています。

未然に防がれた10件のうち1件はナブルス出身のタンジーム(アラファト直属のファタハに属するテロ組織)のテロリストによるもので、彼が身に着けていた爆弾にはエイズに感染した血液がセットされていました。爆破と共に汚染した血液をばらまき、生存者や救急隊員まで殺そうという計画でした。

別件で逮捕されたカルキリヤのテロリスト・ラミ・アブダラ(24)も、ファタハ・タンジームが、エイズに汚染された血液付きの自爆テロを計画していたことを証言しています。

マーゲン・ダビッド・アドン(イスラエル救命救急隊)はエイズ感染に備えて、手袋着用などの予防策を講じています。

未然に防がれた多くのテロはこのナブルス・タンジームによって計画されていたものでした。

彼らはレバノン南部のヒズボラからの指令を受けているとも言われています。ヒズボラだけでなく、ハマスやイスラム戦線とも協力してトリプル自爆テロを計画していた模様です。3人のテロリスト(内一人は19歳のパレスチナ人)はガザからイスラエルにトンネルを使って侵入しようとしたところIDFに逮捕されました。

また、19歳、25歳の女性が不貞の罪から、自爆テロを命じられていたところ、両者とも未然に逮捕されました。

ガザでは入植地に侵入しようとしたテロリストをIDFが発見、2名射殺する結果となりました。

ガザでは手榴弾や迫撃砲で、ハマス、イスラム戦線、ファタハが協力してIDFを攻撃する場面もありましたがIDFによって鎮圧されました。彼らがひそんでいたグリーンハウスには多くの武器が隠されていました。(イスラエル・インサイダー4月13日)

ハマスに変化!?

ハマス、及びパレスチナ自治政府(以後PAと略す)は、イスラエルがガザから撤退した後の自治に関する会談で、両者の間に大きな進展があったと発表しました。

PAがガザに新しくガザ委員会を設立することにハマスが同意したというものです。ただしハマスは新しいガザ委員会にハマスのメンバーが加わることを要求しています。

これはハマスに大きな変化があったことを示しています。ハマスはオスロ合意を認めていないために、これまでPAの存在すら受け入れていなかったのです。

ハマスはイスラエルに対する攻撃をやめないことは引き続き強調しています。しかし、2002年に彼らがカイロで同意したこと、すなわち市民は巻き添えにしないということは否定していません。これはグリーンラインよりイスラエル側では攻撃を行わないということでもあります。(4月13日ハアレツ)

*統計情報「ガザと西岸地区の治安実態」

インティファーダが始まってからパレスチナ人の死者は2,678人。内11%の297人は同胞であるパレスチナ人に殺害されています。114人はイスラエルに協力したとして殺害されました。しかし、そればかりでなく、犯罪による死者も多く含まれていることが分かりました。2003年1月から10月で殺人未遂は230件、実際の殺人事件は103件に上ります。

両地区で最も危険と言われている町はナブルス、ヘブロン、ガザ。ギャングの活動が盛んなところです。2003年1~10月に部族間闘争は165件、巻き添えによる死者8人。レイプ10件、女性の誘拐18件、強盗520件、その他の犯罪1,202件となっています。(パレスチナ警察による統計)

これらの多くはIDFとの紛争に紛れて、捜査されないままになっています。
(ハアレツ4月13日)

<祈り>

  1. 過ぎ越しが平穏に終わったことを感謝しましょう。
    未然に逮捕されたパレスチナ人の若者たちの将来のために。
  2. ハマスに変化があることは歓迎です。このまま内部から攻撃的な性質が取り去られていくように。
  3. 18日はホロコースト記念日、26日は建国記念日です。
    両日ともに、テロから守られるように。(建国記念日は町中がお祭り騒ぎとなる上、パレスチナ人はこの日を「土地の日」と呼んで、イスラエルを憎むことを覚えます。危険が予想されます。)

■ イスラエル人はテロに屈しなかった

今年の過ぎ越しの休暇は、多くのテロ警告があったにも関わらず、イスラエル人は大いに休暇を楽しんだもようです。

嘆きの壁では伝統的な祭司による祝福を受け取るため、15,000人が礼拝に訪れました(4月2日には嘆きの壁上方からパレスチナ人が石を礼拝者に投げつける事件があったばかりです!)。

ヘブロンにはアブラハム・イサク・ヤコブの墓とされるユダヤ人の聖地があります。イスラムの聖地でもあるため、ユダヤ人がここに自由に行き来できるのは、毎年過ぎ越しの期間中だけ。今年も何千人ものユダヤ人がヘブロンを訪れました。

イスラエル全土の国立公園では7日、15万人の人出を記録したところもあります。同じく7日、死海リゾートのエンゲディには7,000人が記録されました。カイザリヤやヨルダン川上流のバニヤス川、ガリラヤ湖畔にもピクニックを楽しむ人々で込み合いました。国立公園管理のアムノン・ネヘミヤ氏は、この7日はイスラエル史上、国立公園が最も込み合った日だったと話しています。

ホテルの予約状況はエイラット、死海、テベリアで95-100%、エルサレム、テルアビブで70%を記録しました。観光省はイスラエル市民はもうテロに慣れてしまっていると分析しています。

ヨーロッパでイスラエル・バスケットボールチームが優勝

13日、エルサレムのバスケットチーム「ハポアル」がヨーロッパのレアル・マドリッドを破ってULEBカップで優勝しました。

バスケットでは2001年にテルアビブの「マカビー」がヨーロッパ・リーグで優勝して以来の快挙です。試合はベルギーで行われましたが、観客席には2,000人のイスラエル人が応援に駆けつけていました。「ハポアル」のホームグラウンドには大スクリーンが設けられ、数千人がスクリーンで応援しました。優勝とともに、人々は通路でダンスして優勝を喜びました。

ULEBでの勝利で、「ハポアル」は、「マカビー」と共に来シーズン、ヨーロッパ・リーグに出場することができます。選手の一人、ケリー・マカーティは「夢見ていた優勝が現実のものとなった。これは神からのものだと思う。完璧なことはいつも神から来るからね。」と話しています。

シャロン首相もお祝いのことばをチームに送り、「皆が一丸となればすばらしいことができると教えてくれました。」と述べました。

リクードは29日、シャロン首相のガザ撤退案について投票を行う予定でした(この件について、現在シャロン首相はアメリカのブッシュ大統領を訪問中です)。しかし29日には、「マカビー」がモスクワからのチームと対戦するため、投票を5月2日に延期しました。リクードに投票権をもつメンバー200,000人中、190,000人は投票に行かず、試合を観戦することが懸念されたためです。(イスラエル・インサイダー 4月13日)

次のコメントは2001年にマカビーがヨーロッパ・リーグで優勝したときのコメントです。今回にも同様のことが言えるのではないでしょうか。

「イスラエル人がこんな本物の笑顔を最近見せたことがあるだろうか。次の爆弾がいったいどこで爆発するのかわからないような国にとって、この優勝は真実、貴重な出来事です。」

<祈り>

  1. イスラエル人が休暇を楽しめたことを感謝しましょう。
    家族を失った人々にも立ち上がる力が与えられるように。
  2. ガザ撤退案について、主のお導きがなるように。

■ 油断は禁物~カナダのユダヤ人小学校の図書館が焼き討ちに~

4月6日、モントリオール(カナダ)のユダヤ人学校の図書館が焼き討ちに遭いました。

被害者はありませんでした。しかし現場にはメモが残されており、犯行はイスラエルがヤシン師を暗殺したことへの報復であることが示されていました。

イスラエルが同様のことを繰り返せば、カナダでユダヤ人への報復が引き続き行われることを示唆していました。メモは反ユダヤ主義的なことばで書かれていました。カナダではこうしたユダヤ人への暴力行為が増加しており、昨年では600件が記録されています。(ハアレツ4月7日)

<祈り>

  1. 西欧諸国の教会が身近なユダヤ人たちのために祈り、祝福するものとなるように。
  2. ユダヤ人学校や、施設が守られるように。
  3. 西欧諸国のユダヤ人もイスラエルへ帰還するように。

ページトップへ戻る

特定非営利活動法人
B.F.P.Japan (ブリッジス・フォー・ピース)

Tel 03-5969-9656(平日10時~17時)
Fax 03-5969-9657

B.F.P. Global
イスラエル
アメリカ合衆国
カナダ
イギリス&ヨーロッパ
南アフリカ共和国
日本
韓国
ニュージーランド
オーストラリア

Copyright 1996- © Bridges For Peace Japan. All Rights Reserved.