ツアー体験談

金野 正義先生 (恵泉キリスト教会米沢チャペル)

「荒野のテント泊!」頂いたスケジュールを見て、一番ワクワクした予定でした。
何もなく静かな場所。不便に違いない。食事も質素で、何もないところに三角のテントを張ってキャンプをするに違いない。そんなことを想像しながら、あらかじめ覚悟を決めていきました。しかし、着いた宿泊地は荒野のオアシスのような場所でした。寝る場所はテントでしたが、日本人がキャンプと聞いてイメージする三角のテントではありません。遊牧民が使う大きな大きなテントです。食事もこれまで泊まったホテルと遜色ありません。水道もあり、トイレも、シャワーもありました。外灯も明るく、そのあたり一帯は、懐中電灯がなくても十分歩けます。また、この日は宿泊者が多く、中には大音量で音楽を奏でるグループもありました。「こ、こ、これが荒野・・・・・??」抱いていたイメージとのギャップが大き過ぎました。

しかし、夜中に目を覚ました時です。身体を起こしあたりを見回すと、誰も起きていません。周りのグループも寝静まっています。テントから出てみると、外灯は相変わらずこうこうとついていましたが、あたりには先ほどと打って変わった静けさが漂っていました。

「しかし、イエスご自身は、よく荒野に退いて祈っておられた」ルカ5章16節
このみことばを思い起こし覚悟を決めました。「今から、宿泊所の外へ行ってみよう!」
外灯の明かりも届かない場所を目指しました。石がゴロゴロした、見渡すばかり荒野と思われる場所を目指しました。一丘、二丘と越えていきます。基本的に辺りは闇。空には月が出ていました。時折、雲が流れて月を隠すと、月光も失われ漆黒の闇が辺りを包みました。しかし、見上げると、数多くの星が空に輝いていました。しばらく行くと、大きなワジが行く手を阻みます。ワジとは、雨季の時に雨水が流れてできた川のあとのことです。「これ以上、進むとワジに落ちてしまうかも」と思った私は、心に決めます。「ここで祈ろう!」そうして歩みを止め、ゆっくり辺りを見回しました。その時です。『キュー、キュー、キュー』。急に、聞いたこともない鳥の声がしたのです。「何かいる!!」声のした方に目を凝らすと、今度は、四方から『キュー、キュー、キュー』との鳴き声が聞こえました。1羽の声ではありません。数匹が周りにいるような鳴き声です。「何かに囲まれている?!」闇に眼を凝らします。しかし、暗すぎて良く分かりません。ヒューっと風が流れていきます。再び静寂が包みます。「怖い・・・・」恐怖が心を支配します。ここで動物に襲われたらどうしよう。もし、知らない人がやってきたらどうしよう。サソリや蛇が出るってガイドの人が言っていたけど、それらが足元に忍び寄ってきたらどうしよう。あらゆる不安が一気に心を支配して、祈りどころではなくなりました。

しかし、その時ふと気付いたのです。「ここでは、本当に神さまに信頼しないと祈れない」
私はこれまで主に信頼して生きていると思っていました。しかし、その信頼は本物ではありませんでした。沈まないことが分かっている船の上で、「主が守ってくださることを信じます」というようなものでした。「もしかしたら、本当に沈んでしまうかもしれない?」そんな船の上では、「主よ。私はあなたを信頼します」と言うことのできない信仰だったのです。ですから、立ち止まって最初に祈ったことは、「主よ。あなたを本気で信頼します。どんなことがあっても、あなたの最善がなると信じます。主が私を必要とされるなら、どんな境遇にあっても生かされると信じます」

暗闇にこぶしを突き上げながら、叫ぶように祈りました。すると、うまく表現できないのですが、心にグーっと平安がきて、落ち着くことができたのです。1時間くらい、賛美と祈りの時を持ったでしょうか、少し眠くなったので、石を枕に眠りました。1時間くらい眠りました。それでも朝が来ないので、祈りと賛美をし、疲れが出たら眠る。これを数回繰り返しました。何度目かの目覚めの時、空が明るくなってきたことに気付きました。荒野で見る日の出。それは、戦いを終えて見る日の出のようでした。状況ではない、経験でもない、見込みや計算があるわけでもない。正直、どうなるか分からない。でも、主のことばに信頼する。主の御腕の中にすべてをゆだねて前進する。それこそが信仰だと、荒野の祈りを通して教えていただいた気がしました。

今、私は山形県米沢市にいます。そして、恵泉キリスト教会米沢チャペルで牧師として仕えています。この荒野の経験を生かし、ただ主を信じて、ただ主を求めて、主の望まれる道を一歩一歩確実に進んでいきたいと思います。

今回、ツアーに参加させていただき、本当にありがとうございました。

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